2016年9月28日水曜日

「イスラーム圏で働く」を読む(2)

ザムザム・ウォーター
備忘録的に、「イスラーム圏で働く」から印象深かった内容をエントリーしておきたい。

エミレーツ航空のアテンダントの話。メッカ巡礼時のフライトでは、巡礼用の衣装であるイラフーム(白い衣装)に着替えている人には、女性、特に非ムスリムは触れてはいけないので細心の注意が必要らしい。また、国際的には機内に液体の持ち込みは不可なのだが、この時はメッカの聖モスクのザムザムの泉をつめたボトルは特例として持ち込み可だとか。特別な容器に入っているのですぐわかるらしい。(画像参照)

オマーンでは、厳格なムスリムが多いので、外国人であっても、マドンナのTシャツとか、ボブ・マーリーのTシャツとか顔入りの服を着て街を歩くことはあり得ないそうだ。半袖・半パン姿もダメ。間違いなく警察に捕まるとのこと。…うーん、マレーシアでは考えられない。

クウェートでの話。クウェート人はプライドが高く、外国人の元では決して働かない。湾岸産油国に共通していることで、外国人はあくまで使うもの、雇うものという姿勢であるとか。アラブ世界でのビジネスで心得るべきことは、「あせらず、あきらめず、あてにせず。」だという。…マレーシアでは、全く違う。これはイスラームというよりまさに国民性であろうと思う。

イランでの話。ペルシャ商人の発想が面白い。クリーニング屋にワイシャツを出したら、はじめ1000トマン(約100円)、二度目は1500トマン、3度目は2000トマンだと愛想よく言われたという。不思議に思って、イラン人に聞いてみると、自分の店を気にってリピーターになったのだがらもっと高くしてもまた来てくれるだろうという発想らしい。その後、こちらの顔色を見ながら2000トマンで落ち着いたのだとか。全く発想が日本とは違うわけで、こういう異文化体験は貴重な話だと思う。

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