2016年3月4日金曜日

毎日 在ドイツ難民 改宗問題

毎日の夕刊に、驚愕のニュースが載っていた。見つけたのは妻である。2人の夕食の話題はもっぱらこの話になった。一言で言うと、ドイツにたどり着いた難民の中で、独立系のプロテスタント教会で、イスラムからキリスト教に改宗する人々が出ているという話である。

「イスラムって、改宗は厳禁やんなあ。」と妻。「死刑のところもある。」と私。新聞には、この改宗者、イラン人が8割、アフガン人が2割だという。どちらも、強制送還され改宗がバレれば、たしかに生命の危険があると思われる。と、いうことは、それだけ難民申請には有利であることは確かだ。

実際、この教会の改宗者で強制送還された人はいないそうだ。しかし、難民施設では「裏切り者」として脅迫された人もいるようだし、ドイツ国内最大のプロテスタント(おそらくルーテル派だと推測される。)の牧師は、「難民支援を布教手段にしてはならない。」「洗礼は神聖な行為であり、他宗教を尊重する観点からも、支援とは分けるべきだ。」という批判も起こっている。それに対し、独立系教会は、9割以上の信者が難民認定後も教会に通い続けているとして、洗礼の妥当性を強調している。

…うーん。プラグマティックに考えれば、難民認定のための方策として、キリスト教への改宗はかなり有効な策ではある。信教の自由という人権からも妥当なものである。この独立系教会は支援を拒まない「駆け込み寺」的存在であるそうだ。遠く離れた日本でブティストの夫婦が、論議したところでどうにもならない。先日もエントリーしたが、難民の人々の立場に立つことは極めて難しい。ここはエポケーするしかないか、と。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160304-00000030-mai-eurp

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