2013年10月23日水曜日

JICAの湾岸諸国・国際協力考

水曜日に行く喫茶店にて 思索する貴重な時間
先日(21日)、日経の記事で首相が訪れた湾岸諸国5カ国に、高度な技術協力を行うという記事が出ていた。所得が高い湾岸諸国(サウジやUAE、カタールなど)に国際協力を行うことは、ODAが実施される所得制限の壁があって、JICAも湾岸諸国には協力できなかったという。

今回、コストは湾岸諸国が負担するということで、日本に研修員が派遣されるらしい。当然、こういうスキルは、JICAが最ももっているわけで、JICAが窓口というかその国際協力全般に関わることになるのだろう。

日本の国益(湾岸諸国との関係強化=エネルギー政策)に繋がることだし、日本の技術が生かされることなので良いことなのであろうが、私自身はどうもしっくりこないのだ。

JICAの組織は外務省所管の独立行政法人というスタンスである。これまで、途上国のODAに深くかかわってきた。国益のためだけでなく、どちらかというと途上国の現場側に立ってきたと私は信じている。それが、だんだん国益のための組織になっていくような感じがするのだ。税金を使っているのだから当然という意見も正当なものだ。しかし、と私は思う。

今、世界中でナショナリズムが高揚している。その波にJICAが呑まれてしまったような気がするのだ。青臭い書生論のようだが、国際理解教育・地球市民育成という観点でJICAと10年以上関わってきた私の実感である。この思いは、少し時間を置いて思索したが変わらなかった。で、今日エントリーした次第。

ところで、今日の画像は、水曜日だけ行く喫茶店の内から、雨に煙る外を写したもの。アンパンマンたちもプーさんも「また台風が近づいてますねえ。」と言っているようだ。いろんな事を思索してから、「ヨッシャー。」と心の中で言って、いつも学校に向かう。

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