2013年10月15日火曜日

モ・イブラヒム賞とカーボヴェルテ

アフリカの引退した優秀な指導者に贈られるモ・イブラヒム賞の受賞者が、該当者なしということで今年も見送られたというニュースが流れた。アフリカのガバナンス改善のために、引退した優秀な政治家に個人年金として莫大な賞金が贈られ、汚職や不正蓄財を防ごうという試みだ。私は、意義深い、凄い賞だと思っている。

今回のニュースにははっきり記されていないが、これまで、モザンビーク、ボツワナ、そしてカーボヴェルデの元大統領が受賞している。

今日のエントリーは、カーボヴェルテの元大統領ペドロ・ピレス氏が何故この賞を受賞したかについて私の推測を記しておきたい。カーボヴェルテは、セネガルの西に位置する島嶼国家だ。滋賀県ほどの面積しかない。もともと奴隷貿易の中継地であった。これといった資源や産業もなく、ポルトガルから独立後も最貧国のひとつだった。

まず、彼は複数政党制に道を開いたこと。ただし、彼は一度野党に転落しているが…。その後、この島を観光の拠点に変えて大成功させた。ヨーロッパからのリゾートとして自立し、GDPの75%を観光を中心とした第三次産業が稼ぎ出す。今やアフリカでも有数の1人あたりのGDPを誇る。

今年の受賞者(引退後3年以内という制約がある)がいなかったことは残念だが、モザンビーク、ボツワナ、カーボヴェルテと、いかにもアフリカの経済成長の優等生がならぶのは壮観だ。こういう国がどんどん出てきて欲しい。次にくるとしたらどこだろうか?セーシェル?モーリシャス?それともアンゴラ?ガボン?ちょっと問題を含むが、ルワンダ?もちろんこれらの国の指導者が引退したらの話だけど…。

<モ・イブラヒム賞のニュース>
http://www.afpbb.com/articles/-/3001448

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