2013年9月1日日曜日

ジンバブエのディズニーランド

ジンバブエのハイパーインフレ時の超高額紙幣
NewsweelのWEBページによると、先日ジンバブエとザンビアの共同開催の国連観光機関総会でジンバブエ政府は、ビクトリアの滝の近くに「ディズニーランド」のような欧米的テーマパークを建設すると大風呂敷を広げたらしい。総会自体は、両国共催ということだから、当然ビクトリアの滝をはさんで開催されたに違いない。ビクトリアの滝は両国の国境となっているからだ。

「人よし・気候よし・治安よし」だった頃のジンバブエの遺産が、ビクトリア湖の観光資源である。今でも多くの観光客が訪れる。空港も近くにあるし、ホテルも完備している。ここだけは、現在の失敗国家ジンバブエらしからぬ場所であるそうだ。(ザンビアの方は、観光産業においては、様々な国立公園構想を推進しているものの、ジンバブエよりは完全に出遅れている。)

多くの欧米諸国の観光関係者は、ジンバブエのこの構想を白眼視している。まあ、当然である。今や、ムガベ大統領=ジンバブエである。国自体が信用できないので、成功するはずがなかろうという気分が蔓延している。どうも投資は呼び込めそうにないと私も思う。それほど評判が悪いのだ。

アフリカに旅をする人は、およそ2種類に大捌されると私は思う。非日常を求め、大自然の中で優雅に野生動物を見たいという、欧米の金持ち。さらにアフリカの国際協力に関わったり、超非日常の旅を求める人々。彼らは世界遺産や観光地が主目的ではない。どっちにせよ、観光客にとって欧米的なテーマパークはおよびでないのだ。

私は、このジンバブエの「ディズニーランド」構想、大統領の老害の賜物で、全く非現実的だと思う。そんなことにカネを使うべきではない。ジンバブエでは、そのカネを使うべき課題は山ほどあると思うのだ。
<Newsweekの記事>
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2013/08/post-3026.php

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