2013年9月16日月曜日

ナイロビの「T.I.N」

居間の掃除をしていて、埋もれていたDoDo World News(道祖神の月刊誌)9月号を発見した。今月号は内容がなかなか充実していた。少し紹介したいと思う。

船尾修氏(写真家で作家でもある。私は氏の本「アフリカ」の赤道編・南部編を読んだ経験がある。)のエッセイが特集になっていた。コンゴ民主共和国のムブティという狩猟採集民族の生活を「畏敬を通り過ごしてすがしすがしささえ感じられる。」と書いた氏の最後の言葉は、以下のようなものである。

『僕はこれからもアフリカへの旅を続けるだろう。いつも一方的に彼らから何がしかの気づきを得てばかりだけれど、自分自身の暮らしにそれを反映させていけば、いつかはそれがまわりまわってアフリカにも何か恩返しができるのではないかと思っている。』
いいなあ。と思うのだ。さすが本物のアフリカ通。アフリカに学ぶ姿勢に大共感である。

一方、ナイロビの駐在員の生野氏のエッセイも面白かった。ナイロビでは、よく「T.I.N」という言葉を耳にするそうだ。読み方は、「ティー・アイ・エヌ」、「ディス・イズ・ナイロビ」の略だそうで、何が起きても「T.I..N」。なぜならナイロビだから…。何の理由にもならない答えだが妙に説得力をもっているらしい。氏は、乗車中、停滞の中でウィンカーを素早く取られてしまったらしい。バキバキと見事に素早く取られたのである。修理屋のおやじは、ウィンカーを取り付けた後、勝手に車体に穴をあけて盗難防止用の金属片を取り付け、煙草をふかしながら「ビューティフル」と悦にいっていた。そして、言った言葉が「T.I.N」…。あいた口がふさがらなかったらしい。

大阪も「T.I.O」がたくさんある。大阪人は銃を打つゼスチャーをすると、必ず打たれるしぐさをするし、ボケとつっこみを常に考えている。大阪総芸人状況である。(笑)妙にプライドを気にせず、正味で生きているように感じるのだ。「T.I.O」…なかなかいいではないか。

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