2012年6月26日火曜日

NYのロシア正教会の話

どうも今年の期末考査までの授業時間は1~2時間少ないように感じる。本校では、体育科・武道科の水泳実習が期末考査の最終日から組まれている。これに今年は、曜日の順列が重なって期末考査までの授業日数が少なくなってしまったらしい。(教務部長H先生の弁)

と、いうわけで現代社会の一神教理解の授業は、どうもあわただしくなってしまった。語りたいことがあったのだが割愛してしまったことも多い。特にキリスト教の歴史については、駆け足だった。東方正教会(オーソドックス)のローマ・カトリックとの比較(民族教会・イコンなど「像」の否定)などは、なんとか話したのだが、実際にロシア正教会に行った話はできなかった。ところが、先日の台風や杉本選手の壮行会で授業が抜けた2組と6組は、明日から放課後に補習することになっている。ちょっと余裕があったので、オーソドックスの教会の雰囲気を伝えたのだった。こんな話である。

NYCのセントラルパークの北東、スパニッシュ・ハーレムの近くにロシア正教の教会があった。玉ねぎ型の屋根。いかにも、ロシア正教会という感じだ。教会の扉は閉じていた。玄関のチャイムを何度か押したのだが、誰も出てこない。せっかくの訪問だが仕方がないと諦めて立ち去ろうとした時、玄関が開いたのだ。ビックリした。こんなに色白で美しい人がいるのかというほどのスラブ美人だったのだ。生まれたばかりの赤ちゃんを抱いている。私は恐縮して自己紹介をし、内部を見学したいと申し出たのだった。(もちろん、サバイバル・イングリッシュである。)スラブ美人は、笑顔で了承してくれた。

中は真っ暗だったが、彼女が照明をつけてくれた途端、私は息を飲んだのだ。左右の壁面に、イコンがズラーッと並んでいる。ロシア正教の聖人なのであろう。みんな後光が差している。スラブ美人は、わざわざイコンの前にある赤いろうそくの列に次々と火をつけてくれた。そして、照明を落としてくれた。ろうそうくの炎が微風にゆれて、イコンはさらに神秘的な輝きを増す。凄い。感激した。神父の奥様であるだろうスラブ美人さんは、いろいろと親切に説明してくれた。決して大きな教会ではないが、念願のオーソドックスの教会に潜入できたのだった。丁寧にスラブ美人にお礼を述べて辞したが、ルンルン気分だったことを思い出す。その後、スパニッシュ・ハーレムの通りに出て、怖そうな兄さんに睨まれて、一気にルンルン気分はぶっとんだが…(笑)

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