2012年6月6日水曜日

ユダヤ人のアイデンティティ

どうも体調が良くない。特に鼻の調子が悪いのである。今日は昼から団活動、第一回進路説明会(吉本の「いちごみるく」という漫才コンビが、面白可笑しく進路についてコントをしてくれた。生徒は大受けだった。)、SHR、清掃と一気に仕事を終えてから、1時間休をとって16時に学校を出た。耳鼻科はかなり混んでいて、読書が進んだ。(笑)息子が、イスラエルに来る前に読んでおくべき本として指定してきた本で、妻が先に読み終えた本だ。昨日書評を書いた被曝の本と立場がよく似ている。(笑)「乳と蜜の流れる地から」非日常の国イスラエルの日常生活(山森みか:新教出版社)である。

ユダヤ教は律法を守ることが中心の宗教である。正統派のようにきっちり守っている人々もいれば、いいかげんな人もいる,という事実はアメリカのユダヤ人を通じて知っていた。さて、この本に、こういう表現があった。『イスラエルというユダヤ人国家が建設されてからは、ユダヤ人が日常生活の諸規定を自らの拠り所としなくてもよくなったのは事実である。』…ディアスポラ(離散)で世界中にちらばったユダヤ人は、律法を守ることで自らのアイデンティティを保持してきた。それがイスラエルに住むユダヤ人にとって、ことさら重要ではなくなったということらしい。

『何を食べ、何を食べないかに対して個々のユダヤ人が下す態度決定は、ユダヤ人社会の中で自らが宗教や伝統、あるいは政治的側面でどのような立場を取るのかに関わる問題となった。エレサレムで豚肉を売る店を焼き打ちする超正統派ユダヤ人と、テルアビブの寿司バーでイカのにぎりやエビの天ぷらに舌鼓を打つヤッピー風ユダヤ人の立つ地平の隔たりは単純ではない。そしてその両極の間には、この程度なら自らのユダヤ人としての自意識と折り合いを付けられるという程度の規定順守を行っている大勢の人々がいる。』…こういう事実は面白いし、ちょうどユダヤ教を教えてるところなので絶好の教材研究になったわけだ。

ところで、こんな一節もあった。『イスラエル発着の航空機の中では必ずといってよいほど清浄食(ユダヤの律法にのっとった機内食)のトラブルがある。多くの場合オーダーした清浄食が足りないのだ。(エル・アル・イスラエル航空に限っては全てが清浄食なので問題はない。)』…げっ。予定では、香港から先はエル・アル・イスラエル航空で行く予定やねんけど…。きっとスカスカの、血を抜ききったステーキがメインやな。

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