2012年6月1日金曜日

アフリカ初のコレラ予防接種

ギニアで、アフリカ初のコレラの予防接種が行われたというニュースが流れた。国境なき医師団の話である。このコレラの予防接種は間隔をあけて2度接種しなければならないので大変だが、コレラがすでに流行している地域でも、なかなか有効らしい。また、このコレラのワクチンは、基礎的な研修を受ければ、接種することが現地スタッフでも十分可能らしい。こういう持続可能な取り組みは大切だと私は思う。
http://www.asahi.com/business/pressrelease/PRT201206010108.html
と、いうわけで、今日は私もサポーターである国境なき医師団について書こうと思う。フィールド・レポートがちょうど届いたのでいくつか紹介したい。まずは国境なき医師団のフランス事務局長の女性医師が「ル・モンド」紙に寄せた論説記事の要約が載っていた。サヘル地帯の栄養危機の話である。(要約をさらに私なりにまとめてみた。)

国境なき医師団の基本スタンスは、緊急援助活動である。長期的に取り組む医療活動ではない。サヘル地域では度々緊急援助を行ってきた。チャド、セネガル、モーリタニアなどの国々である。だが、2011年のニジェールでは、生後6カ月から2歳未満の子供のなんと3人に1人が重度の栄養失調を発症しており、これはもはや公衆衛生の問題であるといってよい。より長期的に、継続可能な対策を講じなければならない。今後、国境なき医師団としては、緊急援助に加えて、医療従事者でなくとも実行可能な治療・予防モデルの開発と推進を行うべきである。この(緊急援助主体の国境なき医師団としては)前例のないアプローチが、サヘル地域のターニングポイントになればと考える。

国境なき医師団も大きく変化しつつあるわけだ。もうひとつ。日本支部の財務報告の中から。53.1億円の収入があり、援助活動に49.4億円が支出したらしい。20カ国に資金援助をしている。第1位はコンゴ民主共和国。第2位はハイチ。第3位はジンバブエと、まさに脆弱な国家が続く。第4位はケニア。そしてなんと第5位は日本である。これは大震災への緊急援助活動らしい。さらに、コロンビア、中央アフリカ、エチオピア、マラウイと続いていく。割合ではやはりアフリカが62%とダントツであった。

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