2012年4月2日月曜日

JICA大阪センターへの鎮魂歌

JICAから、今年も開発教育関係の案内や教師海外派遣研修旅行の募集のお知らせが送られてきた。ありがたいことである。私はすでにJICAからケニアに行かせてもらったので、教員海外派遣研修旅行の案内は、「誰かいい人がいたら紹介たのみます。」という意味合いなのである。うーん、誰がいいかなと考えながら、封筒を見たら、『JICA関西』となっている。この冬の高校生セミナーに参加した前任校のU先生から、JICA大阪国際センターが閉鎖されるかもしれないという話を聞いていた。

そうか、ついに…というのが正直な気持ちだ。JICA兵庫国際センターがJICA関西という名前に変わり関西一円のセンターとなるようだ。実はJICA兵庫の方が後からできたので新しい。それで兵庫を残したのだと思う。

JICA大阪国際センターには以前も書いた(11年3月29日付ブログ参照)が、私は深い思い入れがある。二度と行けないのかと思うと実に寂しい。前任校での国際理解教育の実践は、JICA大阪とともにあったと言って過言ではない。徹夜でディベートの準備をしていた生徒たち。2階の喫煙エリア。図書館やコンピュータルーム。初期のころよく使った体育館。朝のワークでセンターの周囲を散策したこともあった。各国の民族衣装コーナーや、数多くの研修員さんと話したエスニックなレストラン。そしてそっと覗いたムスリムの研修員さんのための礼拝室。

財政危機や民主党の「2番じゃだめなんですか」というような幼稚な仕分けの波をかぶったのだと思うと、心が痛むのである。これからの教育は、地球市民をつくらねばだめなのだ。そのための重要な拠点が失われたといってよい。今の日本、なにかがおかしい。私はそう思ってしまうのだった。

追記:昨日の島岡さんのエントリーに莫大なアクセスがあった。TVの効果というのは凄いんだなあと改めて思う。今現在、最初のエントリーに507件、次のエントリーに293件。でもリアクションもコメントも全くなし。なんだか、マスメディアの空虚さみたいなものも感じてしまうのだ。

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