2012年4月8日日曜日

ソマリアの超資本主義的な話

紛争が続くソマリアで、暫定政府の成立を見込んで欧米の資源獲得競争が始まっているようである。そもそも内戦前から調査が始まり、石油や天然ガスの埋蔵が確認されていたらしい。当時の政府と契約を結んでいたという。

この動きをどう見るか。リスクを承知でカナダ系の石油会社が北部で操業を開始したというが、おそらくカナダに本社があるのは間違いないだろうが、経営実態は多国籍企業だと思われる。他の石油資本の先駆けとして、カナダという国際的には好意をもって迎えられる国の名を使っているのではないかと、邪推してしまうのだ。まあ、先進国の石油メジャーが打ったジャブと見るべきだろう。イランの問題や中国・インドなどのエネルギー需要の急増を見据えて、チャンスと見たのか。あるいはアフリカで膨張する中国の石油戦略への欧米が打った楔なのか。

ソマリアの治安問題は、まだまだ解決されていない。解決のための福音となるのか、さらなる混迷をもたらすのか。石油による資本流入が、内乱の武器購入に使われないことを祈るのみである。ソマリアの資源開発は、まさに両刃の剣。いずれにせよ、極貧に苦しむソマリアの人々は、全く蚊帳の外。アンゴラのように、少しずつソマリアの人々に資源の恩恵が還元されるようになるまでには、あと何年かかるのだろうか。ため息をつくのであった。ふー。

http://www.asahi.com/international/intro/TKY201204060634.html

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