| ケニアの農村で、キャッサバを見せる故ピーター・オルワ氏 |
南アの国章には、カム語で「多様な人々の団結」という文字が刻まれている。人種平等の達成と民主主義の実現、多様な民族が共存する「虹の国」としての国家を建設するという願いからである。国歌も、コサ語、ズールー語、ソト語、アフリカーンス語、英語の5ヶ国語で構成されれている。国歌の元になったのは、コサ語とズールー語の「アフリカに祝福を」とアフリカーンス語の「南アフリカの叫び声」である。
南アはアパルトヘイトという過去を持つことは周知の事実である。アフリカーンス語を話すアフリカーナーは、主としてオランダ系のカルヴァン派(+フランスからオランダに逃れたユグノー等)である。彼らがアパルトヘイトを主導した。ボーア戦争でイギリスの植民地となったが、WWⅡ以後政治の主導権を握ったのだった。カルヴァン派の予定説から見れば、現地の黒人は、全くの差別の対象となったのである。
ともあれ、今はアパルトヘイトは廃止された。だが、そんな簡単に解決するわけはない。南アは今もジニ係数(国内の経済格差を計る指標)では世界最悪の数値を叩き出している。
…故ピーター・オルワ氏の叫んだ「レインボー」は、未だ道半ばである。


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