2018年10月1日月曜日

マハティール氏の国連演説 考

https://www.nikkei.com
/article/DGXMZO359225
7029092018000000/
マハティール首相の国連一般討論演説は、なかなか意味深いものだったと思う。
15年ぶりに演説に臨んだマハティール氏は「15年前から世界は良い方向に変わっていない」「ナショナリズムやポピュリズム、国際協調からの離脱が世界で広がっている」「70年前に勝利した5ヶ国が要求を押しつける権利はもうない」と安保理改革まで踏み込んで訴えた。中国の債務や北朝鮮やイランへの制裁の問題、イスラエルの不法行為についても持論を述べた。

演説後の記者会見では、「アジアで台頭した中国や日本、韓国は今互いに協力できていない」と苦言を呈したと報道されている。実に要所を締めた発言だと私は思う。
http://news.livedoor.com/article/detail/15377472/

8月の我がクラスの学生が参加した九州でのリーダー塾で、マレーシアも日本の平和憲法に倣って改憲する意志があることを表明。これを受けて、同じ演説後の記者会見で「(日本の改憲は)平和を促すのではなく、問題の帰結のために戦争を使う他国に加わることになる」「(9条は)日本が戦争することを許さない憲法」とも。これも、現政権の積極的平和外交という安易なレトリックを打ち破るアジアからの重要な発言だ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201809/CK2018093002000116.html

…どこかのポピュリストの幼稚な演説とは次元が違う。ある意味マレーシアの首相だから言える本音(アメリカのポチの日本国首相には決して言えない)でもあるが、安保理の拒否権の否定に賛同する国は多いのではないかと思う。国連の一般討論演説とはこういうものだと示した、高齢の天才政治家が示した好例であろうと思うのだが…。

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