2018年1月28日日曜日

PBTの話(10)歴史分野PP

今年は、F40私費生の文系の地理分野以外をやることになっている。昨年は講義自体は公民分野だけだったが、歴史分野も入るわけだ。私の今のコンセプトでは、まず歴史分野をやりつつ、公民分野に関連して広げていこうと思っている。総合科目のシラバスでは、市民革命からであるが、中世と近世の概観をやりつつ、カトリックとルター派・カルバン派の宗教戦争の話をしないと、近代史も語れない。
というわけで、今の内にパワーポイントの制作に勤しんでいるというわけだ。本当は、もう少し簡単なものにしたいのだが、後々を考えるとそうもいかない。
今、アメリカ独立革命が終わって、フランス革命の背景まで完成した。これまでは、イギリスのピューリタン革命と名誉革命をやって、先にフランス革命に突入したのだが、歴史的には、この間にアメリカ独立革命が入る。経済学的な視点から見ると、年表どおりに教えた方がよさそうだ。それは、フランス革命の最大の原因・財政赤字を教えやすいからだ。と、同時に、戦争の費用の捻出方法が、立憲議会政のイギリスと絶対王朝のフランスでは違うからである。これは、後の国債の話に繋がっていく。市民革命の最後に、イギリスの市民革命とアメリカの独立革命の根本的な相違、さらにフランス革命とイギリスの相違をまとめればいい、そう思ったのだ。市民革命のスタンスは、それぞれ異なっていると思うのだ。

毎年、毎年教材研究が進歩し、さらなる工夫が加えられていくのは当然のことである。今年は、これに学生各人の日本語の習熟度の差をどう乗り越えるかという大きな課題が課せられている。こっちのほうが悩みが大きい。

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