2014年6月26日木曜日

毎日 タリバンのワクチン禁止

ユニセフのHPより ポリオ予防接種の画像
http://www.unicef.or.jp/library
/pres_bn2012/pres_12_03.html
ナイジェリアのボゴハラムが活動している北部地方特有のポリオが、シリアやソマリア、アフガン・パキスタンなど、イスラム原理主義の活動するところで感染が広がっているという、京大の公開講座で聞いた衝撃的な話を以前エントリーした。(本年3月29日・5月8日付ブログ参照)

今朝の毎日新聞に、その感染地域のひとつ、パキスタンのタリバン掃討作戦が行われている北部ワジリスタン地域で、ポリオの予防接種を受けていない大量の避難民が流出しているというニュースが掲載されていた。この地域では、タリバンが、ポリオワクチンの接種を禁じているのだという。すわ、イスラム原理主義的な行動か、と私は思ったのだが、過去に米国が予防接種を装いスパイ活動を行ったということで、予防接種の従事者を狙ってテロ攻撃を繰り返し、これまでに60人を殺害。以来、接種は禁じられてきたのだという。宗教的な理由ではなく、軍事的理由だということだ。パキスタン政府は、検問所や難民キャンプなどで避難民の4割を占める子供らにワクチンを接種したらしいが、目の届かない経路で非難した人々には感染の有無や予防接種ができず、ポリオの拡大に懸念を抱いているという。

http://mainichi.jp/select/news/20140626k0000m030054000c.html

…ポリオによって、手足にマヒが残る人を、私はブルキナファソで直接見たことがある。ポリオは予防接種で十分防げる感染症だ。この米国のスパイ活動云々が事実なのかどうかもわからない。それが事実だったとしても、接種の禁止は、罪のない子供たちに理不尽な禍根を残すことだけは間違いがない。イスラムの大儀は、共同体全体の幸福にあるはずだ。その辺の深い思慮を望みたい。

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