2014年6月21日土曜日

佐藤優「外務省に告ぐ」を読む2

http://www.ism.ac.jp/ism_info_j/labo/visit/111-2.html
佐藤優の「外務省に告ぐ」を途中まで読んでいたのだが、妻が読みたいとのことで貸していた。そんなこんなで、先日やっと読み終えた。様々な外務省の醜態が書かれているのだが、その内容をエントリーする気はない。ただ、そんな外務省の幹部の一人が、最高裁判所判事に就任していることには驚いた。最高裁判事になるのに、司法試験合格(法律の専門家としての基盤だと思うが…)なんて関係ないんだ、ということを知ったのだった。司法権の独立は絵に描いたモチなのか、と思ってしまう。次の総選挙の時は、最高裁判事の経歴などもしっかり調べて審査に臨もうと思ったのだ。

最後の方で、民主党の鳩山元首相の話が出てくる。元首相の功罪は置いておいて、なかなか面白い話なのでエントリーしておきたい。佐藤優が、イスラエルのインテリジェンスの専門家の友人と、当時の鳩山首相について語り合う場面だ。佐藤優は、その友人から要人の行動様式を分析する方法として、20歳の頃何をしていたか?を調べるという方法論を学んだという。20歳頃に身についた思考方式はその後も基本的に変わらないのだ、という。

20歳頃の鳩山元首相は、東京工業大学で数学の演習に熱中していた。偏微分方程式の演習。マルコフ連鎖。要するに確率論らしい。おもしろい例が載っていた。1000人の女性と見合いをする場合、自らは断られないという条件のもと、次々に断っては見合いを続けるとすると、最初の368人を断り続け、369人目から最も良い人が見つかるのだという。1000人の中で最もいいと思われる人と結婚できる確立は3割6分8厘だという。

…全くそれがなんなんだ?という話なのだが、こういう思考方法で鳩山元首相は普天間問題を考えていたと佐藤優は読む。彼の経験則ではそれまで成功してきたので、直近の問題をこういう確率論で「科学的に」考えていたらしい。ふーんと思わず突き放したような感想が残ったのだった。

…ちなみに私は大乗仏教を学んでいた。たしかに、二十歳の頃の思考方式は今なお私の行動様式の基礎になっていると思う。

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