2013年5月31日金曜日

ギニアの高齢者は一つの図書館

オスマン・サンコン氏HPより
昨日は、日経ビジネスが届いたので、その記事をエントリーしようと思ったのだが、突如TVから極めて不愉快なニュースが飛び込んできたので、気分がのらずエントリーを中止したのであった。

と、いうわけで、今日は気分を変えてエントリーしたいと思う。(まだ怒りがおさまらないのだけれど…。)最近は、三浦雄一郎さんとか小沢征璽さんとかいったおじいちゃんが頑張っている。で、今朝の朝日新聞のTICADⅤ関連記事の中の「耕論/(アフリカ人が)日本に住んで思うこと」である。ボツワナ、ガーナ、そしてギニア人の寄稿が載っていた。アフリカの経済に関する期待の記事が多い中、こういう記事はいいなあと思う。なかでも、オスマン・サンコン氏(ギニア人のタレント)の寄稿が興味深かった。

いじめにあった経験を述べた後、サンコン氏は大津のいじめの自殺事件について信じられないと言う。「本来、社会で生きるためのルールやしつけを学ぶのは家庭。学校は知識をつけるところだ。日本人の親はしつけを学校に任せすぎのような気がする。」と家庭や地域の教育力の必要性を主張した後、日本に呼び寄せた母の介護の実体験を語る。そしてサンコン氏は最後にこう語るのだ。

「40年近く住む日本は本当に大好きだし、僕の体の半分は日本人だと思っている。アフリカ開発会議を開催してくれて僕たちの国のことを考えてくれるのもありがたい。だけど、家族愛とか絆とか、日本人が失いかけていることもある気がする。ギニアは家族同士の絆が今も強いし『一人の高齢者が亡くなったら、一つの図書館がなくなるのと一緒』という言葉があるくらい、お年寄りを大切にする。日本が一方的にアフリカを支援するんじゃなくて、お互いのいいところを交換し合いながら交流を深めれたらいいね。」

…持続可能な開発に関わる様々な協力の記事もいいが、こういう記事こそ、TICADⅤを機に読みたい記事だと私は思う。

<サンコン氏のHP> http://123khon.com/

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