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| https://www.youtube.com/watch?v=KvZbYoRQIKw&t=9s |
年末から、強襲揚陸艦イオー・ジマ等を沖合に展開させていた米軍は、ついに3日、ベネズエラに侵攻、極めて短時間でマドゥロ大統領夫妻を逮捕、NYCまで移送した。副大統領がその代わりになったようだが、アメリカは民主的な政府が確立するまで残る、という方針である。ベネズエラの大多数の国民は大歓喜している。本日はこのベネズエラ侵攻を考察しておきたい。参考にした信用できるニュースソースとトランプ大統領の演説内容は以下の通りである。
https://www.youtube.com/watch?v=BC2LxYT_4Go
https://www.youtube.com/watch?v=KvZbYoRQIKw
https://www.youtube.com/watch?v=HjeBeQlPcWw
まずは、国際法違反かという点。NYの裁判所から麻薬取締法違反で過去に訴追された、アメリカが大統領とは認めていない(前回の大統領選挙は、どう見ても不正選挙であった:国家元首免責の国際法に対しての立場)マドゥロを逮捕するための軍事行動であった。逮捕目的なのでFBIも同行し、また戦争ではないので国会の承認を得なくてもよいという、この筋道は一応通っている。(1989年のパナマ侵攻でのノリエガ逮捕に相似している。)
EU・西欧諸国の多くは、国際法違反だとはしつつも、今回の侵攻を是認している。日本は、あえて国際法や軍事行動には触れず、自由と民主主義・法の支配の確立という正義を支持する内容で、EU・西欧諸国よりトランプ支持の色合いが濃い。ロシア・中国・イランなどは当然強く批判している。(画像参照/拡大可能)
次に今回の侵攻の目的について考察したい。コロンビアからベネズエラ経由で、アメリカに麻薬が流れていたわけで、後ろ盾を失った麻薬組織もこれで壊滅させられる可能性が高い。トランプも演説の中で第二波(おそらく麻薬組織の撲滅)の可能性について言及している。マドゥロの逮捕・麻薬組織の撲滅・ルートの破壊が今回の侵攻の最大の目的であるといえる。
ベネズエラは社会主義化の際に、埋蔵量で世界一と言われた油田において、アメリカ企業を追い出して国有化した歴史がある。トランプの演説でもその再建が語られていた。ベネズエラはこの油田の設備投資を怠った故に経済危機に陥っており、国民は極度に疲弊していた。社会主義政権以前のアメリカ企業による経営に戻す、というのが2つ目の目的である。このアメリカ企業による採掘は、現状よりはるかに国民に経済的恩恵をもたらすだろう。
アメリカ国内の治安安定をトランプは演説の中でかなり語っている。麻薬と不法移民の蔓延はかなり深刻だったようだ。中南米の政治的・経済的安定は、アメリカへの不法移民の減少に繋がる。最も厳しかったベネズエラが復興すれば、その影響は大きい。これが目的の3つ目である。
ベネズエラの油田は、多額の融資をしていた中国の支配下に置かれる可能性が高かった。これを阻止したというのが4つ目の理由である。ちょうど、中国の特使がベネズエラを訪れて会談した直後に侵攻が行われたのは偶然ではないだろう。見事なタイミングである。中国特使はマドゥロの位置の特定に一役買ったわけだが、彼らは空路・陸路とも封鎖され、人質になった。ベネズエラ国民からすれば彼らは敵であり、これ以後どうなるかは全くわからない。
この米軍の侵攻は、世界中の独裁者に恐怖を植え付けることになった。やろうと思えば米軍は独裁者を簡単に倒すことができることが、白日のもとにさらされたといってよい。これも5つ目の目的に挙げていよいだろう。実際、北朝鮮はこれに呼応してまたミサイルをぶっ放した。北京もテヘランも怯えている可能性が高い。
さて、これもトランプ演説の中で語られていたベネズエラ国民の独裁者(というより犯罪者)を排除できたことで、もたらされる未来が、6つ目の目的であるといえよう。トランブは、あえて副大統領をそのままにした。国民からすれば、大統領選挙のデモクレイジーで敗北した野党統一候補のゴンザレスに一気に託したかったろうが、アメリカの指示ではなく、国民自らが民主的な選挙で次の指導者を選ぶべきだと考えたに違いない。私はこれを強く支持する。
私は、今回の軍事侵攻が、ベネズエラ国民に大歓喜で迎えられていることを何より重視したい。昔ポール・コリアーの開発経済学の本の中に、デモクレイジーの独裁者を先進国が排除し民主化することを推奨するという記述があったことを思い出した。当時は、植民地を多数抱えたイギリス人らしい発想であると思っていたが、トランプが実現してしまった格好だ。たしかに、これも必要悪かもしれないと思ったのである。