2022年6月4日土曜日

なにわ百景 浮世絵展に行く。

大阪に帰ってきて、良かったと思えることの一つに展覧会に気軽に行けることがある。四国・三崎の暮らしは実に良かったが、この点だけは不満だった。以前から、いくつか展覧会を物色していて、明日が最終日という大阪歴史博物館の特別展・「浮世絵師が描いた 絶景!滑稽!なにわ百景!」に妻と行ってきた。

我が夫婦は、浮世絵が大好きである。今回は大阪を描いたものが集められていたのだが、まともな百景とともに、滑稽なものも多くて、実に楽しめた。少し、残念だったのは、百景の中に「御勝山」という地が地図に記されてあって、生まれ育った生野区の御勝山のはずなのだが、その浮世絵は展示されていなかった。昔はどんなんだったのだろう。同じ生野区で舎利寺などは、郊外の寺という感じだった。

http://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2022/naniwa_hyakkei.html
ところで、港区にある天保山(標高20mほどの山)は、水運のために淀川などの川底をさらった土でもられたものだということを、今回初めて知った。とはいえ、当時は眺めのいい場所だったらしく百景中の百景、観光名所だったようだ。また、大阪のウィットに富んだパロディなどで大阪を紹介をした「暁鐘鳴」(あかつきのかねなる)、「耳鳥斎」(にちようさい)などの作品の展示もあった。大阪人は、江戸の頃より、面白かったら良いという国土世間であったようである。愛媛の生徒諸君は実に「愛媛まじめ」で、授業で笑わせるのに大変苦労した。(今教えている学園は関西圏なので十分通じる。)こういう国土世間は、そう簡単に形成されるのではなく、膨大な時間と空間的広がりが必要なのだろうと思ったりした。

さて、行きはJR大阪天満宮から谷四へ地下鉄で行ったのだが、帰りはJR森ノ宮まで歩くことになった。休みの日も歩くというテーゼは今日も生きていたわけだ。森ノ宮駅の環状線の外側の京都王将で昼食を取って帰ってきたのだが、近くに驚くべき自動販売機があった。大阪のど真ん中にこんなに安い自動販売機があったとは…。あえて、画像を縮小せず、価格がわかるようにしておいたので、画像を確認していただきたい。…これも、おもろかったらええという大阪の国土世間が生んだものに違いない。

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