2022年6月19日日曜日

レバノンの悲惨な現状

https://www.chunichi.co.jp/article/115043
さきほど、石川県の能登半島の先端で大きな地震が合ったようだ。ピーター会のT先生は大丈夫だろうか?震源の珠洲市は高校のクラス単位の修学旅行で訪れたところだし、三崎高校と能登高校は交流しているし、心配である。被害が少なければいいが…。

…世も末。(平安時代以来なんだけれど…。)こんな言葉を発したくなるような、このところである。

さて、今日の本題。中東のレバノンが悲惨な状況であるらしい。レバノンといえば、1919年度の人間開発指数では92位。中国が85位、ドミニカ共和国が88位、モルドバ、アルジェリアに次いでいる。中進国とはいえないだろうが、後発開発途上国ではない。そのレバノンが食糧危機、エネルギー機器、さらには水危機と、完全に破綻している。多くのエリート、医療関係者、教育関係者などは逃亡してしまったようで、残された人々には、ハイパーインフレと膨大な失業率が覆いかぶさっているそうである。しかもここには、パレスチナ難民、シリア難民が数多く、これからどうなるのか、国連もさじを投げかけているようである。(今日の画像は先日爆発したベイルートの穀物貯蔵庫)

https://www.youtube.com/watch?v=h5oEj3B53-4&ab_channel=%E3%80%90%E8%B6%8A%E5%A2%833.0%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%80%91%E7%9F%B3%E7%94%B0%E5%92%8C%E9%9D%96

詳細は、上記URLのYou Tubeを見ていただくとして、私が今考えていることを記しておきたい。それは、今読んでいる「アフリカ希望の大陸」との対比である。サブサハラ=アフリカの国々は、レバノンよりHDIが低い。(例外的にアフリカの優等生・モーリシャスが66位、同じく優等生のボツワナでも100位)つまり、マシな国なのだ。とは言え、レバノンの政府はちょっと変わっている。歴史の古いレバノンでは、大統領はマロン派(単意論を唱えていたアンティオキア以来の古いキリスト教でカトリック化している)、首相はスンニ派、国会議長はシーア派と決められており、18ある各宗派内外でも対立が激しい。つまり、ガバナンスが安定していないわけだ。

アフリカの国家とはまた違うガバナンスの脆弱さがあるようだ。かの交易で栄えたベイルートは輝きを失い、今や破綻国家となってしまった。この状況を、アフリカ人なら、どうってことはないと楽天的にうまく動くような気がする。しかし、レバノン人や難民の人々は動けまい。こんな時に重要なマインドの差が出てくるようなきがするのだ。

日本は、WWⅡの後も、震災の後も復活を遂げた。それは民族的な絆があったからだ。アフリカでは家族や血縁・地縁が強力だ。折れそうになるマインドを支えてくれるのは他者である。さて、レバノンはどうなのだろう。

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