2020年8月26日水曜日

「怒りの葡萄」逆走現象

懐かしのサンディエゴのハードロックカフェ https://4travel.jp/travelogue/10229887
カリフォルニア州は、怒りの葡萄ではないが、人口流入する州であるというのが常識だ。明るい陽射し、リベラルな雰囲気。確かにロスからサンディエゴに向かうアムトラックから見るビーチはそんな雰囲気を醸し出していた。

ところが、最近カリフォルニアから脱出し、他州に移住する人々が増えているらしい。最大の原因はコロナ禍である。罹患数は全国トップ(人口もトップなので当然かもしれない)で、66万人強。特にロスでは1日平均2000~3000人が罹患している。学校は閉鎖されたままで、子供の教育に不安をもつ人々や、仕事を失い生活費の高いカリフォルニアから離れる人も多いそうだ。またコロナ対策に不満を持つ富裕層も流出が増えている。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/20581

上記のURLの記事には、全米の都市の平均賃貸の価格が載っている。これは面白い。1位はサンフランシスコで$3500。2位はNYで$3000、次にボストン$2590、オークランド(サンフランシスコ郊外)が$2500、サンノゼ(サンフランシスコの南、シリコンバレーの中心地)が$2450、ロスアンゼルスが$2260、同額でワシントンD.C.$2260、8位がシアトル$1890、カリフォルニアの南端海軍基地のあるサンディエゴが第9位$1790、第10位がマイアミで$1800であった。カリフォルニア州内の都市が5つもランクインしている。

以前読んだアメリカ本で、アメリカ人が最も行きたい都市はサンフランシスコだった。今でも人気なわけだ。これにサンノゼを中心とするシリコンバレーが発達し、オークランドなども人気の住宅地となったようである。この三都市はすこぶる近い。ちなみに、シリコンバレーは最先端の地であるから、すでにリモートワークが進み、通勤圏でなくともよくなり、真っ先に関係者が去り始めたという。カリフォルニアの住宅価格は大きく下がる可能性があるらしい。

…私はカリフォルニアを何度も訪れているが、このような流出記事を読んで少なからずショックを受けた。何事にも最先端な地域であり、人が増えこそすれ減っていくというイメージが無かったのだ。ただ、もし私が英語と仕事が出来て、アメリカでどこに住んでもいいよと言われたら、カリフォルニアではなく、オレゴンとか、ノースカロライナとか、ウィスコンシンとかを選ぶ気がする。(そうそう、カリフォルニアでもサンディエゴはいい街で、かなり印象が良いので例外としたい。)

…全米で最も開放的なカリフォルニア。ここにはマスク姿は似合わない。人口も多いし、ロスなども低所得者層の街も多い(空港からダウンタウンまで、地下鉄に乗って実体験した。)ので罹患数が多くなるに違いない。コロナ禍はまさに多くの変化を及ぼしているわけだ。

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