2014年7月26日土曜日

殺人光線は電子レンジになった

島田海軍研究所 跡地
http://www.geocities.jp/motogt/
data/0-spc-tuioku.html
先ほどたまたまTVを見ていたら、静岡県島田市に原爆の模擬弾が落とされたことと、その島田市で、海軍の軍事技術研究所があり、そこではマグネトロンを使った殺人光線(今で言うレーザー光線)で直接B29を撃ち落とす技術開発をしていたらしい。実際、5mくらいから小動物を相手に効力を発揮したらしいが、当然失敗に終わっている。戦後、アメリカにより査察が行われ、多くの真空管が太平洋を渡ったということである。ワシントンDCの国立公文書館での調査ではボルチモアに運ばれたとのこと。ただ、その後はわからない。

日本は理研で原爆の研究もやっていたし、中国東北部では生物兵器の研究もしていた。第二次世界大戦は、あらゆる科学技術を結集しての総力戦だったから、殺人光線というネーミングが不気味だとはいえ、驚くにはあたらない。そう思ったのだが、最後に島田研究所のメンバーが、記念写真をバックにテロップで流れた瞬間、驚愕した。日本物理学会のビッグネームのオンパレードだったのだ。

湯川秀樹、朝永振一郎、伏見康治…。完全文系の私でさえ知っている大御所である。先日読んだ立花隆の「天皇と東大Ⅳ」で、戦時下のこの辺の理系の研究者の事情が詳しく書かれていた。誰が彼らを責めることが出来るだろう。実際、戦後、彼らは様々な場面で平和活動を推進している。

ちなみに、このマグネトロン、今は電子レンジでその技術が利用されているわけだ。

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