2012年2月26日日曜日

日本人の空気を読む能力

Air IN ?
昨夜、TVで「たけしのニッポン人白書」という番組をやっていた。その感想をちょっと書き留めておきたく思った。バラエティとはいえ、それなりの学びがあったからである。

どうも日本人は島国に住む単一民族(あくまでステレオタイプ的に言ってしまったが…)故に、『空気を読むこと』を非常に大切にしているらしい。(笑)友人が2人で話しているところに、うまく空気を読んで会話に入ることを、若い人たちは”Air IN”と言うらしい。なるほど。こういう能力に欠けていると、人間関係がうまくいかない。在日外国人も、”はじめにコトバありき”ではない、そういう日本で暮らすことの難しさを語っていた。『人間関係』の重視も大きな日本人のキーワードだ。

人間関係を重視するあまり、日本人は常に責任回避の罠に陥る。個人攻撃をさける故である。個人主義より集団主義。これはメリットとなる場合もあるが、デメリットの場合も多々ある。先の震災の原発事故への対応など、世界からかなり奇異な目で見られたはずだ。この辺の話は私も、常に意識していたので、そう目新しいものではなかったが、次の『不安』というキーワードは面白かった。

日本人は、世界中で最も『不安』を感じる民族なんだと言う。これを科学的に立証しようとした企画では、日本人ネグロイド(黒人)とコーカソイド(白人)のグループで、不安を感じる割合を測定しようとする。さらに、DNAの解析を行うのである。日本人は、世界的に見ても『不安』を感じる割合が遺伝的に高いらしい。これは、アフリカから人類が分かれ、空間的にも時間的にも、かなりの苦労の足跡を経たからではないか、という仮説も紹介されていた。なるほど。では、南米のインディオはもっと『不安』感が強いのだろうか?(笑)

異文化理解を常に考えている私などからすると、DNA分析という視点が実に新鮮だったのだ。

さて番組の最後に、先の大震災で宮城県で罹災した旅行中のドイツ人家族を救った日本人の姿が紹介されていた。大いなる美談だが十分ありえることだ。津波の際に自己犠牲を貫いた男性や、避難所で献身的な対応をしてくれた男性にも、温かく迎えた若い家族にも、私は日本オリジナルの朱子学的なモノの考え方を感じたのだった。

そう、空気を読む能力は、ちょっと理気二元論的ではある。(笑)

2 件のコメント:

  1. 日本人の空気を読む能力、素晴らしいと思います。22年間生きてきて、もう知らず知らずに身に付いています(多分)。でも場所が変わればその能力も全然通用しませんでした。先生のブログにもありましたが、海外で円滑にコミュニケーションをとるには「言葉ありき」です。図太く会話に入っていく能力が必要です!そうです、今、私ヨーロッパに来てます!遊びに!(一応英語留学ですが笑)まだ2ヶ月ですが、空気を読んでしまうばっかりにチャンスを逃す機会が多々...。ブログかなりの頻度でチェックしてます^^南の東でした!

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  2. 東君へ。コメントありがとう。
    アラン諸島のイニッシュモア島にはもう行ったかあ?息子によると無茶苦茶いいとこらしい。(笑)ダブリンの北にあるタラの丘は、映画「風と共に去りぬ」で最後に「タラへ帰ろう」と言われるタラ。(特になんというところではないらしいが…。)さらに、南部には車道に「ゴブリンに注意」なんていう標識があるそうな。(司馬遼太郎の愛蘭土紀行にある)いいなあ。ゆっくり楽しんでおいで。

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