学院はカトリックの学校なので、宗教科の授業などある程度の知識があることを踏まえて、まずは正教会との対比を表にしてみた。相違点として、①聖霊の発出(フィリオクエ問題)でカトリックはイエスからも聖霊が発せられるとしていること。②最高位聖職者と使用言語。③教会の政体。④十字架の形態。⑤イエスの母であるマリア(聖母という言い方はカトリックのもの。正教会では生神女。)が仲保者であるのは同じだが、カトリックでは、イエスとともに原罪ののない存在なのに対して、正教会では原罪を認めていること。⑥聖人崇敬。カトリックのほうが多めである。⑦聖像問題。3次元の彫像はカトリックのみ。⑧煉獄の有無。煉獄はカトリックのみ。⑨ちょっと専門的すぎるかも知れないが、ヨハネの福音書の冒頭「はじめに言葉ありき」を、カトリックはクリスマス、正教会はイースターの際に拝読する。これは、典礼における重視度にも関係する。正教会に対して、カトリックの柔軟さが目立つと私は思う。
次に、カトリックとプロテスタントの対比である。かなり悩んだのが配列である。カトリックに最も近いプロテスタントはどこか?ルター派か?聖公会(=英国国教会)か?結局、聖公会を、ハイ・チャーチとロー・チャーチに分けることにした。政体と教義をもとに考えると、アングロ・カトリックと呼ばれるハイ・チャーチが最も近いという結論になった。次にルター派、さらにロー・チャーチ、カルヴァン派にした。対比については、①啓示の源泉だが、ハイチャーチの聖書と伝承+理性が少し難解だが記しておかなくてはならない。②教会の政体では、カトリックの司教制と聖公会の主教制は近い。他は万人司祭制だが、ここで確認中に聖公会では司祭は牧師と呼ばれることがわかった。(過去のブログを訂正)③聖母信仰と④聖人信仰については、それぞれ◎◯△✕で示した。⑤聖像問題についても同様。⑥あと、国教にしている国や、教会税を取っている=公定教会制の国も示した。ドイツは、宗派にかかわらず教会税を取っているようである。さて、次は、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の対比へと進む予定。同時にプリントに沿ったパワーポイントを順次作成していくつもりである。
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