2018年9月6日木曜日

官僚覆面座談会が面白い。

https://www.kantei.go.jp/jp/terms.html
AERAdotの「官邸で一番の嫌われ者は…」という記事が面白い。文部官僚・財務官僚、防衛官僚、内閣府官僚の4人の覆面座談会である。
https://dot.asahi.com/wa/2018090500011.html?page=1

かなり長い記事であるので、要約すると、現在の首相官邸は、経済産業省出身の官僚が、首相秘書官などとして幅をきかせているらしい。(その分、財務省の力はそがれているとか。)その他の省出身だが、官房副長官、首相補佐官など上から目線でパワハラレベルで、ごり押ししてくるらしい。
また総裁選に対しては、各省庁の省益から安倍政権の方が良いとか、悪いとかはあるようだが、少なくとも民主党時代よりはマシらしい。ただし、防衛省は首相の”お友達”は極右であることが怖ろしくなるという発言もある。また、政治主導というものの、実際には「首相の意向」を錦の御旗にして、官邸付の官僚達がやりたい放題しているというのが実感らしい。

…私は、この記事を読みながら、映画「新ゴジラ」を思い出した。首相はトップダウンではなく、周囲の側近のシミレーション能力を信用しつつ最終判断を下す。これが中枢である。素人の民主党の政治主導によって、首相官邸での事務次官等会議(本来官僚のトップである事務方の官房副長官は毎週行われる会議このまとめ役、議長は官房長官であった。)が無くなり、官邸の力が増したのだろう。まして、人事権を官邸が握ることになった。各省庁にある官僚は、まさに言いなりである。なお、この座談会では、国会のことは全く出てこない。官邸が小選挙区制になって、完全に握っているから当然である。日本は、現在開発独裁常態というか、違憲立法審査権はあるがアメリカよりはるかに弱いので、ナチの全権委任法の二・三歩手前くらいの状態だと私などは感じている。

…一方、ホワイトハウスは、日本以上に悲惨だ。その人格等はともかく、政治の中枢を占めているのは、優秀な官僚であり、首相も必ずしも小学生程度の理解能力だと言われるようなトップダウンではない。少なくとも、政策を実行すると危険な書類を隠したりする必要はないと思われる。(笑)

…記事にあるように、現場は想定外の混乱(文科省や防衛省の官僚が心情を吐露している。)に辟易としている。この話を読んで、今は縁が切れた大阪市の教育の混乱を思い出した次第。TVなんぞで、ちょっと有名になり、政治に進出した人間は、現場の状況などわからないし、それを俯瞰する能力に極めて欠けるきらいがある。このポピュリズムの真実は、太平洋を挟んで、それを証明している。

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