2017年8月12日土曜日

IBTの話(117)千人針の応援

第33回日本語弁論大会 予備教育課程の部の当日である。我がIBT以外にも、大学進学(他は理系オンリーである。IBTだけ文系もある。)をめざす3校がマレーシアにはあって、予備教育課程の4校で競い合う弁論大会である。昨年は、私は不慮の事故で行けなかった。いわくつきのイベントでもある。今年は無事に参加できたわけだ。(笑)

国費生の1・2年生は全員参加で2台のバスで会場に来た。私費生は自由参加である。チャイニーズの価値観はやはり日本とは少し違って個人的な利害が集団の帰属意識より優先する。だから、担任としては、全員参加を強制しなかった。となると応援に参加する学生も少なくなるのは当然である。とはいえ、クラスからI君が出場するので参加できない学生にもなんらかの応援に関わらせたい。そこで、クラスのリーダー的存在であるL君に相談を持ちかけた。結局、L君は布地を買ってきて「千人針」(彼女がこの言葉をしっているかは不明だが…)をしてくれたのだ。若い読者には意味不明かもしれないので解説すると、応援の言葉を縫い合わせるのをクラス全員に関わらせたわけだ。全員が思いを込めて縫い合わせた応援旗、というわけだ。私としては、これで十分満足している。

我がクラスのI君はトップバッターだった。本人も最高の出来と自負する素晴らしいものだった。前半戦を終わって、おそらく上位だったと思う。後半戦はなかなかの強者ぞろいで、結局入賞はならなかったが、本当にご苦労様、である。
5位から2位まで他校の弁者が表彰され、IBTの席は沈黙していたのだが、なんと優勝はIBTのS君だった。「IBT!IBT!」の連呼の中で彼女が表彰に現れた。やはり嬉しい。

国費生のI君も含めて本校の代表3人が、ずっと練習していたのを見ていた。3人で勝ち得た優勝だと私は思っている。

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