2015年4月29日水曜日

ブルンジの大規模デモ

http://www.africamission-mafr.org/fides150.htm
ブルンジが大統領三選を巡って混乱しているようだ。大規模デモが起こり、6人が死亡、2万5000人がルワンダなどへ避難したという。ブルンジは元ベルギー領。ルワンダ同様、支配階級としてのツチ、非支配階級としてのフツというふうに新しい民族区別によって植民地支配が行われた。このシステムが未だに尾を引いている。ツチとフツの対立によるルワンダ虐殺は有名だが、ブルンジも内戦を繰り返してきた。今回の三選問題は、ヌクルンジサ大統領が、憲法にある大統領の三選禁止を覆そうとしていることに由来する。

彼はフツ人である。内戦中、ツチが多い軍部がクーデターを起こし、大統領を出した。これには国連やAUが経済制裁をかし、どうにもならなくなったところで行われた総選挙で、最大与党の党首だった彼が大統領になった。彼は、最初議会で選ばれたので、大統領選挙自体は今回が2回目であると主張。同じフツの他党候補から批判されている、というわけだ。この混乱にツチ=軍部も動くと、避難民はおそらく考えたのだろう。

ブルンジは、アフリカでも最貧国として知られている国である。ガバナンスの悪さによって、紛争の罠に陥り、経済が悪化するというポール・コリアーの定義どおりの話である。深い溜息をつくしかない。

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