2013年4月24日水曜日

アフリカSDゲーム報告 その2

現代社会演習の普通科と武道科・体育科の2クラスで、アフリカSDゲームの準備段階の授業をした。生徒用のマニュアル(全9P)を配布し、概説した。アフリカというと、貧困というイメージが強いが、ここ数年は、日本などより経済成長率が高い。それは、天然資源によるレントによる収入である。アフリカSDゲームは、このレントと農産物収入(エントリーした国々の最も多くの人々は農牧民である。)をもとに、持続可能な開発を進めていくゲームである。

レントは、各国で産出する資源によって収入が違う。しかも国際価格に左右されるので、毎回ファシリテーターである私がサイコロを振り、その結果で価格が上下する。一方農産物は各国の天候等に左右されるので、チームの行政マンの代表がサイコロを振る。この結果で収入が上下する。

さて、この収入を元に、持続可能な開発を進めるのだが、各国共通の政策を8つ設定した。最近の開発経済学で重視される項目である。さらに具体的にはレベル1から3の具体的政策がSDボードに設定されている。それぞれ政策実行に必要な費用も設定されている。

1.教育
2.保健医療
3.農業の生産性向上
4.エネルギーの整備
5.交通インフラの整備
6.投資関連法律と金融の整備
7.経済格差の是正
8.治安

これに、各国はそれぞれの国に必要だと思われる政策をプラスする。外務省の資料をもとに各国の資料を作成した。10の政策を設定した。全エントリー国が対応できるもの、限られた国だけが選択できるものがある。

1.観光 2.エイズ対策 3.情報インフラの整備 4.水産業の振興 5.林業の振興 6.水資源開発 7.内戦後の社会復帰 8.鉄道建設 9.科学技術振興 10.地方分権対策

さて、この共通8項目と選択1項目の優先順位を次の時間、じっくりと生徒たちに検討してもらおうと思っている。今回のゲームの基本コンセプトは、「ゲームの中で学ぶ」ということである。単なる興味付け・導入ではなく、講義の後で楽しむゲームでもない。ゲームの中で様々なアフリカのことや開発経済学の概念を学んで欲しい。どんどん質問してもらい、自分たちで考えて欲しいと思っているのだ。明日の普通科での授業では、ダイヤモンド・ランキングを使う予定である。

0 件のコメント:

コメントを投稿