2010年4月30日金曜日

♪ 横雲なびく生駒山~


 突然であるが、私の母校(高校)は、大阪市立工芸高等学校である。その図案科(現在はビジュアルデザイン科と称されている。)出身である。小中と、社会と美術だけは、何があろうと「5」だった。中学では、化学も得意だったので、最初府立工業高専の工業化学科に行くつもりだった。が、ちょうどその頃大阪で化学工場が爆発し、今は亡き親父が「お前はあわてものだからやめとけ。」と言った。その言に納得して、では…と美大に行く希望をもって工芸の図案科に進んだわけだ。ところが世の中には、絵の旨い奴がゴマンといることを知らされた。よって私に残された才能は、「社会」しか残らなかった。こう言ってしまうと「社会」がかわいそうだが、有難いことに、今それで飯を食わせてもらっている。
 タイトルの「横雲なびく生駒山」というのは、母校の校歌である。<写真は当然、母校の正面である。昔は銅ぶきでもっと威厳があった。最初見た時は裁判所かと思ったくらいである。google検索でお借りした写真を使わせてもらっている。>まあ、高校時代はそういう意味で、シュルト・ウント・ウルム・ドランクであり、挫折の連続でもあった。思い出すと後悔することの方が多い3年間であったが、今も母校を愛していることに変わりはない。ちなみに愚妻は3年間を共にした同級生である。(そのことはどーでもいいのであるが…。)
 
 今日のブログの本題は、私が工芸高校図案科卒であることに由来してる。実は、国際交流部の仕事だけでも激務が続いているのだが、本校の新しいパンフレットを少ない予算で急遽作成することになり、教頭から白羽の矢をぶち込まれたのである。「♪私はとまどうペリカン~」などと歌っている場合ではない。A4で4ページ分。基本コンセプトから私が作ることになった。隠れポリシーは、「はじめにコトバありき」というヨハネの福音書の冒頭を置いた。(これは本来の意味のロゴスではない。一般的な意味合いである。)本校が、国語科・英語科というコトバを軸に進学をめざす学校だということを基本コンセプトにおいた。国語科のページは国語辞典、英語科のページは英和辞典をモチーフにデザインすることにした。先週は、なんとかラフスケッチまで出来た。で、今日は本校は遠足なのだが、学校に残り、午前中は、国際交流部通信の本年度最初の号”姉妹校交換留学生報告会特集”を作り、午後からは、いよいよ新パンフレット作りに励んでいた。表紙はなんとか形が出来た。ほとんどデザイナーの世界である。
 当然私は、こういう仕事は嫌いではない。小学校の時は新聞記者にも憧れていたし文章を書くのは全く苦痛ではない。コピーライターの修業も一時したこともある。教師になって、そんな長所や才能らしきものを生かす場が与えられている。結局のところ、人生何にせよ修業したことに無駄は無いということか…と思うのである。 

2 件のコメント:

  1. 工芸高校はうちの近所です。先生の社会科教師という顔しかしらないので意外でした。芸術の仕事に就かれていたら先生との出会いもなかっただろうし、私の人生も変わっていたと思います。
    パンフレット、ぜひ高校のホームページからダウンロードできるようにしてください。楽しみにしています。

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  2. 決済が降りたら、常設ページに入れますね。

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