2010年4月16日金曜日

日本史Bジャパニーズ・ボックス


 今日も雨である。北海道や東北では雪だそうだ。4月も中旬だというのに、どうなっているのだろう。チベットの地震やアイスランドの火山噴火も気になる。地球が、悲鳴をあげているような感覚である。現代社会の授業で、国際理解(途上国の問題)や人権、平和、異文化理解、そして環境といったESDの柱について、生徒諸君の思い描くイメージやキーワードを聞いていたが、すこぶる気味が悪いほどに環境問題についてのニュースが重なった日でもあった。
 今日の本題は、「受験に関係しない日本史B」での『ジャパニーズ・ボックス』である。3月30日付のブログでも書いたが、今日はそのジャパニーズ・ボックスの発表の日だった。我が「受験に関係しない日本史B」選択生徒は、結局15名だったので、3人ずつ5班に分けて討議させた。元気な班もおとなしい班もある。なかなかおもしろい。いろいろなモノが挙がったが、現実的なもの、女子高生らしいもの、妙に意味深なもの、シュールなもの、様々である。私の選んだ今回のジャパニーズ・ボックス、ベスト3は以下のモノである。

 第3位:日本の国旗(日の丸) 実は、今まで何度かこのアクティビティをやってきたがこんな解答は初めてである。生徒の理由は、「これぞ日本のアイデンティティではないでしょうか?」というもの。なるほど。さらに突っ込んで詳しく聞いた。「赤い丸は太陽である。」「何故太陽が日本?」「天照ですかねえ。」また白地の意味も問うたが「…。」私の思うところは、米をつくる農耕民族で、太陽は恵みの象徴だったわけだ。その神格化が天照だと言っても過言ではない。白は、日本では、清く明かき心を意味すると思われる。日本的善である。きっちりと答えていたら第1位だったかもしれない。
 第2位:魚拓 「白黒の世界がワビサビにつうじるのでは…。」と生徒の説明。なるほど。他の国では魚拓はないのかなあと調べてみたが、なさそうであるが、よくわからない。これも初めての解答である。おもしろいと思う。生あるものが、白と黒の世界に表され、そしてそれは完成された時すでに無いものである。刹那の表現でもある。なかなか面白い視点であると思う。
 第1位:食品サンプル <今日の画像は食品サンプルである>日本の食を表現しきる技術、その細やかな表現が日本そのもだという説明に納得する。これも初めての解答だった。たしかに凄いよな。みんな第1位に納得である。

 その他では、日本のアニメのぬいぐるみ、ペットボトルをリサイクルしたエコ商品、鮮度を保つ醤油、ドラえもんの目覚まし時計、大仏のミニュチュア(ボタンを押すとお経が流れるようなもの…そんなん無いと思うが)、こいのぼり、ひな人形(これに結納が入ったら、松屋町のフクイタヤである)などなど。それぞれが、存在感のあるジャパニーズ・ボックスであった。
 さあ、これが3学期、日本近現代史を講じ終わった後、どう変化するだろうか。これこそジャパニーズボックスだというモノを最後に提案していただこうかと、ほくそ笑む私であった。

追記1:愚息が、またまた日本脱出。今回は超短期間ながら、台湾に出かけていったのでありました。
追記2:今日は、祝!ブログ通算100回です。おそるおそる書いてきたブログですが、私の生活習慣となってしまいました。頻繁にコメントしていただけたからこそだと、読者のみなさんに感謝です。

2 件のコメント:

  1. 高校生の発想って、若くて面白いですね!
    食品サンプルには、納得です。
    私だったら、何にするかなぁと考えましたがいいものが浮かびません。
    やはり日本人の勤勉さと、決め細やかなサービス精神?と思ったのですが、それは、箱には入りませんものね。


    奥様は、台湾旅行ですか!羨ましいです。
    私も台湾で美味しいものが食べたいです。

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  2. 台湾に行ってるのは愚息だよ。(笑)ジャパニーズボックスは、自文化理解のいいアクティビティだと思う。

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