2025年4月30日水曜日

熱帯の授業 すべらない話

地理総合の授業は、ケッペンの気候区分の記号を無理やり覚えさせる授業を終えて、本日より各気候区の話に入った。それぞれに”すべらない話”がある。ちょうどいい機会かと思い、記しておこうかと思う。

熱帯は風土病が多い。まずはマラリアである。ケニアでは、風邪も含めて、とにかく熱が出るとマラリアということになると聞いた。其れ位フツーの病気である。このマラリア原虫をもつハマダラ蚊は、夕方以降活動し、膝より下の足のみを刺す習性があると聞いた。ブルキナではNPOの警備のオジサンが裸足&半パンで夜寝ていたので危険だと思ったのだが、なんと12回以上刺されているので免疫があり平気らしい。予防薬は高価だが薬局で買える。だがあくまで予防薬で治療薬ではないとのこと。私は手に入れたが、フツーの薬なので何度か授業で見せたが印象が薄すぎてやめた。(笑)ケニアのナクル湖国立公園で、静岡のM先生から日本の蚊取り線香を3本いただき、ロッジの中で炊いたら、朝100匹くらいの蚊の死骸がころがっていて、無茶苦茶驚いた。蚊帳のあるベッドで快適だったが、恐ろしい環境である。

熱帯の風土病といえば、黄熱病も有名である。ケニアに行く前にJICAから黄熱病のワクチン接種をするように言われたので、大阪港にある大阪唯一の診療所に行って打った。人生で最高に痛い注射であった。帰りにイエローカードを発行してくれた。10年有効で、もうすでに期限は切れている。(笑)

もっと恐ろしいのがエボラ出血熱。これはブッシュミート(特に猿の干物)が関係しているらしい。昔TVで、オードリーの春日が、これを食している画像があって、驚愕した。危険すぎる演出だといえる。エボラ出血熱は空気感染するのでさらに恐ろしい。
アマゾンのピラニアは、釣り人にとっては入れ食いで面白いらしい。昔「旅行人」という雑誌の記事で、日本人旅行者が醤油とわさび持参で出かけ、ピラニアを釣って刺し身を堪能したらしい。実際美味しいらしいのだが、翌日腕にコブが出来、そのコブが翌日にはさらに上に移動し、肩まできたそうで、ヤバいと感じたので病院に行ったら、医者に「ピラニアを生で食べただろう。」と言われたそうだ。ピラニアの体内にも寄生虫がいて、脳に向かうらしい。コブを切開すると…大量の◯◯◯が…かなり恐ろしい話である。

Af(熱帯で1年中多雨)の熱帯雨林での体験談。マレーシアの日本語学校の遠足で生徒に請われて熱帯雨林に足を踏み入れたら、見事にヒルにやられた昼の話。マレーシアで毎日体験したスコールの状況なども詳しく解説できる。

Aw(熱帯で冬乾燥するサバナ気候)のサバナ(熱帯草原)は雨季と乾季でかなり違う。ケニアで野生動物を見るサファリに行った時、轍(わだち:車の通った跡)が乾燥し凄いガタガタ道で、思わず舌を噛みそうになったことも、Aw理解には実に有効。

その他にも日本のインスタントラーメンを支えているパームヤシの話や、カカオ収穫で児童労働が行われていること、コーヒー収穫の時の来日前のアントニオ猪木の苦労話なども示唆に富んでいると思う。まあ、話題に事欠かない熱帯の授業なのであった。

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