2025年4月24日木曜日

授業で語りたいニジェールの話

学院の3年生に、自己紹介のアンケートを今年も実施したのだが、今回はアナウンスが良かったのか、各生徒諸君は進路のことや、趣味や特技などいろんなことを書いてくれていた。1枚1枚丁寧に読んでいくと、海外に移住したいとか、国際的なビジネスをやりたいとか、国境なき医師団のスタッフになるのが夢、などというのもあって、実に興味深かった。受験科目ではないが、地理総合の授業を楽しみにしてくれているようだ。

気候の授業を中間考査までのスパンでやってしまうわけだが、ついつい関連した話をしたくなる。BW・BSの気候の話の中で、ニジェールの荒れ地に、都市ゴミを撒き、シロアリの塚を育て、シロアリの働きで土地を耕し、草が生えたところで羊やヤギの放牧地にして、糞をさらに肥料とすると、やがて農作地に変化していくという、京大の太山先生の話をすることにした。(2012年4月14日・15日付ブログ参照)

私は、以前京大公開講座で、太山先生のこの研究を直接聞いて、実に感動したのを覚えている。(私の「高校生のためのアフリカ開発経済学テキストVol 6.03以降」にも、その内容を書かせてもらった。上記画像参照)アラル海の自然破壊の話や、アメリカのオガナラ帯水層から地下水を汲み出すセンターピボットの話も地理らしくていいのだが、この太田先生のニジェールの話を是非生徒に紹介しておきたいと思った。農学部志望の生徒もいるし、国際協力に関わりたいと考えている生徒もいるので、その意義は小さくはないはずだ。

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