2018年4月24日火曜日

「深夜特急5」を再読す。

この所、順調に来ていたのだが、昨朝は650番のバスが1本抜けていたようで、30分以上も待ちぼうけをくらった。とはいえ、あまり苦にならなかったのは、またまた日本人会の無人古本コーナーで手に入れたRM1の沢木耕太郎の「深夜特急5」のトルコ・ギリシア・地中海編を集中して読んでいたからだ。

愛読書を1つ挙げよと言われたら、やはり私はこの「深夜特急」を挙げる。細かいところは、忘れているが重要な部分は記憶の底にあって、うわー、なつかし。と思ってしまう。トルコ、イスタンブールの話で鰯のサンドイッチを食べる話や、熊男と出会う場面、チャイとティーの話、トルコとギリシアとの国境超えの話、オリンピアでの競技場の話など、ずっと記憶の底にあって、旧友と再会したかの如くに嬉しくなる。

それに、改めて読むと沢木耕太郎の文章は、すらすら読める、すなわち平易なのだが、やはり微妙に美しい。ディテールの表現が上手い。とくに各章の締めの言葉が心を動かすのだ。やはり、沢木耕太郎の筆力は尋常ではない。「心を残す」という表現をこの「深夜特急5」に発見したときは、思わず唸ってしまったのだった。

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