2018年4月2日月曜日

過酷な過去の歌人と夜間中学

教師として、様々な現場を経験してきた。商業高校・工業高校・進学校・体育系の普通科高校…。そしては今はマレーシアの地で、日々新たな挑戦をしている。とはいえ、私は夜間中学は知らない。本来は、様々な理由で教育を受けれなかった人々が通う学校なのだが、最近は日本語学校化しているらしい。もちろん、様々な人々のニーズがあるからだろうが、理由はともあれ形式的に義務教育は卒業させてしまう制度がある故に、学びたくても中学卒業の資格を得ているために、本当に学びたくても入学できないこともあるそうだ。本末転倒な法的根拠なのだが、それがやっと議員立法で是正されたという。
https://toyokeizai.net/articles/-/214218

この記事に登場する鳥居さんという歌人の過去はあまりに過酷である。
https://toyokeizai.net/articles/-/189328

前文部事務次官との対話など、教育に携わる者、社会福祉に携わる者、そして全ての人々が読んでおくべき記事であると思う。この前文部事務次官、毀誉褒貶の多い人物らしいが、少なくとも財務省の某よりは人間として信用できそうである。なぜなら国家権力から睨まれた人間に対する仕打ちは、佐藤優の著作でいやというほど読んできたからだ。退職後に特別講師として講演した内容まで元事務次官は古巣に調査されている。国民に奉仕する官僚という存在を久しぶりに想起させてもらった。

そういう権力から最も遠い周縁部に属する夜間中学の人々に目を向ける議員も官僚もいるわけで、そういう事実こそが嬉しいではないか。同時に鳥居さんの過酷な過去を知れば、これが福祉国家日本の現実かと嘆かざるを得ないのである。WEBの東洋経済の記事を是非呼んで頂きたいと思う次第。

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