2014年9月22日月曜日

「アフリカ経済 54カ国のすべて」

昨日、ラグビーの試合の帰路、K屋書店に寄ってきた。久しぶりにアフリカ関係の書籍が並ぶ書棚を見ると、既読の書籍の横に「1冊でわかる アフリカ経済 押さえておくべき54カ国のすべて」(ワールドエコノミー研究会/PHP研究所・本年9月30日発行)と、「最後の市場アフリカ」(野村修一、ジェ-ムス・クリア共著/日本実業出版社・本年2月20日発行)の2冊を見つけた。ともに、ビジネス書という感じだが、パラパラとめくってみて、購入を決めたのだった。

まずは、「アフリカ経済 押さえておくべき54カ国のすべて」の方から一読してみた。およそ、これまで学んできた私のアフリカ各国の知識と重なるが、最新の情報も挿入されていて面白い。いくつかあげてみようと思う。

ジンバブエのハイパーインフレは、米ドル、南アのランド、ユーロ、ポンドなどを法定通貨として導入することでひと段落し、やっと09年に経済成長率がプラスに転じたようだ。なお、14年には、人民元、日本の円も法定通貨に入ったらしい。もう行くことはないと思うが、もしジンバブエに行くなら、基本的に両替の必要が無いというわけだ。…私が行った03年は、円→ドル→ランド→ジンバブエドルという両替の連鎖だったぞ。

もうひとつ、ジンバブエの話。03年の頃、大混乱していた白人農場を中国が買い取るケースが増えているらしい。…おいおい。ムガベ大統領、黒人主体の理想はどこへ消えたんだ、とつい言いたくなる。

ガーナの話。日本の川商フーズという会社が、60年前からアフリカ向け(特にガーナやナイジェリア)の缶詰(青魚のトマト煮で「GEISHA」というブランド名)を発売してきたようだ。2010年からは、ガーナで缶詰を現地生産し、雇用促進。しかもガーナの魚とトマトを使い「地産地消」を図っているとのこと。一次産業でも雇用促進というわけだ。次は小学校の給食に使われるようにしたいらしい。…こういうBOPビジネスは素晴らしいと思う。日本企業は、どんどん雇用促進と工業のノウハウをアフリカに広げて欲しいと思うのだ。

ベナンの話。ベナンといえば、ゾマホン氏だが、すでに学校を6校建設したようだ。設立順に、「たけし小学校」(2000年4月・彼の印税収入による)、「江戸小学校」「明治小学校」(2001年4月・両校とも彼の印税収入)、「たけし日本語学校」(2003年11月・首都のコトヌーにあり、情報発信の場としてのジャパンハウス内にある。授業料無料)、「あいのり小学校」(2008年11月・TV局との共同プロジェクトで建設)、「いのうえ小学校」(2009年3月・ゾマホン氏と仕事で知り合った日本人井上氏の寄付)「所ジョージ小学校」(2009年3月・所ジョージ氏の寄付)。南から北まで、様々な地域に広がっている。…ゾマホン氏のこれからにも注目したい。

シオラレオネの話。日本の輸入は、年間約61億円。その99%がチタン鉱だそうだ。…シオラレオネとくれば、ダイヤモンドと思っていた。不勉強を恥じる次第。

ボツワナが中心になって進めているカジャングラ橋計画の話。ザンビア川のナミビア・ザンビア、ボツワナ、ジンバブエの4カ国の国境地域に、日本の円借款で2018年完成を目指すインフラ整備計画である。現在、ザンビアとボツワナ・ジンバブエの国境(カジャングラ)を結ぶのは、フェリーのみで国境通過に30時間もかかっているという。これを全長930mの鉄道併用橋で結ぶと、6時間に短縮できるとのこと。…日本も、ケニアで進む中国の鉄道建設に負けず頑張っていたわけだ。

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