2014年9月11日木曜日

”WICKED” その10 吐と叶

放課後の舞台練習 ♪ポピュラー
朝のSHRでのことだ。団長のA君が皆に伝えたいことがあると言う。「忌引きでいなかった間にいろいろなことがあったと聞いてる。フェイスブックで、得た話やねんけど、皆に伝えたいねん。愚痴を吐くのは今日からやめよう。(と、吐くという字を黒板に書いて…)あいつがおらへんとか、あの子がどうのとか。愚痴を吐くという字、口があってブラスとマイナスや。前向きな意見、ブラスはいい。マイナスになる愚痴はやめよう。すると…(吐と言う字が叶に変わった。)夢が叶うやん。な。」

なかなかいい話だった。実は、これには理由がある。前日、女子のキャストやスタッフ内で少々、意見の衝突があったのだ。団長のA君や副団長のM君、シナリオライターのS君らは、夕食を共にしてどうするべきか相談していたのだという。で、結局、今悩んでいる女子の家の近くまで行き、その心情を聞きにいったらしい。やるなあ。

これまで、わが4組は平穏無事に、進んできた。ここにきていろいろな問題が出てきたのだ。で、団長はいろいろ考えたのだろう。彼なりの結論がこの話だったのだ。私は、実に嬉しかった。みんな真剣だからこそぶつかることもある。こんな時こそ、生徒同士で解決して欲しい。イベントは人づくりである。まさに、そういう状況が生まれてきた。

放課後、舞台練習があった。心配していたのだが、女子のキャストははるかにうまくやっていた。様々な葛藤をかかえながら頑張っている。演技もいいし、歌もいい。ダンスもよくなってきている。土曜日から三連休である。この三連休の間の精進次第では、さらに素晴らしいミュージカルに引き上げることができるだろうと確信した。

舞台練習の後、黒板にはまだ授業の板書が残っていた。悩んでいた二人が、それを綺麗に消してくれていた。やらねばならないことをやろう。そして出来ることをやろう。その精神が息づいている。私は、そんな何気ない状況に心打たれる。

三連休は、私は土・日はあえて休息をとることにした。後は生徒だけで完成に近づけて欲しい。リーダーたちにそう言うと、頷いてくれた。プラス思考でいけば必ず夢は叶う。まさにその通りだ。

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