2022年4月18日月曜日

ルワンダ中央銀行総裁日記1

https://fujinkoron.jp/articles/-/3532
長距離通勤のお陰で、読書時間が確保されている。前々から読まなければと思っていた「ルワンダ中央銀行総裁日記」(服部正也著・中公新書)を今日完読した。アフリカ開発経済学の重要な資料である。

話は少し古い。1965年から6年間、IMFから派遣された日銀マンの著者の話である。中央銀行といっても、当時のルワンダでは小規模な組織で、IMFからの平価切下げ政策を主軸に進めていくのだが、最初は絶望的な状況である。旧宗主国であるベルギーをはじめとする外国人に食い物にされている状況にあったと言って良い。

幸いなことに、当時の大統領が清貧で、ルワンダ国民のことを真摯に考えていたことである。ただ、経済的な基礎知識に欠けていたのは事実。著者を信頼し、経済政策を著者一人に託す。

平価切下げと財政の健全化を主軸に、金融政策とともに財政政策、更に農業を中心とした経済発展政策を一人で考え抜く著者の能力は凄い。正直なところ、詳細な金融政策の話が出てくるので、私自身がどれくらい理解できたのか不安になる。

実に重い読書感が残った。様々なイレギュラーの連続の日々である。しかし、著者はくじけない。ルワンダの国民のために、公に徹する。外国人(ベルギー人その他)の言より、ルワンダの人々の言を集めていく。これは、理論書ではなく実践報告なのである。

著者の開発経済の最大の眼目は、人である。『途上国の発展を阻む最大の障害は人の問題であるが、その発展の最大の要素もまた人である。』…名言である。

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