2013年2月18日月曜日

「経済大陸アフリカ」を読む

アフリカ開発経済学ではビッグネームの平野克己先生の中公新書新刊(1月25日発行)が出た。2月14日にエントリーした「アフリカ市場の中長期予測」を調べていて、発見したのだった。Amazonで注文したら、すぐ手に入ったので、早速読み始めている。この本、凄いのだ。

『従来のアフリカ論はアフリカの中に閉じられた議論がほとんどだったが、現在のアフリカを理解するにはグローバルな視界のひろがりがどうしても必要である。それゆえ本書は、アフリカに関する既存の書物とは異なる論じ方をしていこうと思っている。どうするかというと、様々なグローバルイシューがはなつ照射線をこの大陸に当て、スキャンしていくつもりだ。つまりアフリカを語るのにアフリカ自体から説きおこすことをせず、アフリカ外から視線をそそいでアフリカの輪郭を描こうと思っている。』と、平野先生は最初に述べられている。ついにこういう視点の本が出てきた。しかも平野先生からだ。

『こんなことができるようになったのは、今世紀に入ってからようやくアフリカがグローバライズされたからである。またこれを試みるのは、アフリカという鏡に映し出されているはずの現代世界の姿にせまりたいと思っているからである。辺境化していたアフリカを世界に組み込もうとするプロセスは現在も進行中だ。この「組み込み」にともなう経済構造のつくりかえによって、今アフリカ経済は急成長している。つまりアフリカ経済の急成長はアフリカを必要とするようになった世界経済の写像なのである。世界からアフリカを読み、アフリカから世界を読み解くーこの視線がぶれないように筆先をもっていきたいと思う。』

…なんともワクワクする書き出しではないか。この本の内容如何によっては、私の「高校生のためのアフリカ開発経済学テキスト」もさらなる書き換えが必要になるかもしれない。完読後にまたエントリーしたいと思う。まずはこの新書の紹介まで。

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