2010年6月23日水曜日

ガーナの積極性に期待する!


 ワールドカップも、第一次予選の通過決定国が、ボチボチ出てきた。私の応援するアフリカ勢は、すこぶる厳しい状況である。開催国南アが敗退…。最後にチーム事情がボロボロだったとうはいえ、強豪フランスに勝ったのが、せめてもの慰みである。あのマンデラ大統領誕生下での、ラグビーW杯開催、そして優勝という快挙は再現できなかった。カメルーンも、ナイジェリアも沈んでしまった。コートジボアールも絶望的である。北朝鮮がポルトガルにあんな負け方をするとは…。10点くらいとらないと予選突破できない。アルジェリアはサブ=サハラ・アフリカではないので除外すると、残るはガーナのみになってしまった。

 ガーナはおもしろい国だ。ガーナ人といっても様々なエスニックグループに分かれているのだが、マジョリティは、ガ族とアカン族である。彼らは、アフリカでは商売人のイメージが強い。内戦が終わってちょっと治安が回復したら、ガーナ人が商売にくるというのは有名だ。(中国人も来るらしい。)ガーナの人々は、そういう意味で、ものすごく積極的である。ジンバブエから、南アのプレトリアに帰る夜行バスの中で、ガーナ人と隣り合わせになった。背広を着たいかにもビジネスマンであった。彼は、アカン族だった。彼と話をしていると、斜め前に座っていた民族衣装を着た男が、おれもアカン族だ。と声をかけてきた。彼らは、私を挟んだまま、アカン語で話し出した。しかし、途中で英語に変わったので、何を話しているのかが解った。アフリカの未来についてであった。背広氏は開発を進めることが重要だと主張し、民族衣装氏はアフリカの伝統を守ることがそれよりも重要だと主張していた。やがて、彼らの論争は私を巻き込み、最後は民族衣装氏の独演会になっていく。(アカン語から英語に変わったのは、おそらくアカン語にない語彙を英語で語っているうち、全部英語になったのだと推測する。アフリカの中等教育が、英語やフランス語で行われている理由はそこにある。)貴重な体験だった。おそらく、ブルキナべなら、このような話題には黙ってしまうだろう。ケニア人もあまり語りたがらない。彼らは、従順で素朴な人々が多い。ところが、ガーナ人は前へ前へと話を勧めていく。

 ガーナは、アフリカの年に先駆けて独立した。この辺もお国柄かもしれない。そう、今回のW杯、アフリカ勢が決勝トーナメントに残らないのは、あまりに悲しい。前へ!前へ!是非とも勝ち残って欲しいものだ。

追記:今日は午後の授業がなかったので、英語科のスピーチコンテストもあったのだが、後半休をいただいて病院に行って来た。薬の副作用で低血糖状態もここ何日か続いたからである。血液検査をして、血糖値もすぐ測ってもらった。110…。”糖尿病の範囲”ではあるが、比較的低かった。で、血糖値を下げる薬を2種類から1種類のみに、それも少量のものに変えてもらった。これでちょっと様子を見るみたいである。ちょっと嬉しい。愚妻はすでに、これで安心してガバガバと食べるのでは…と危惧している。私は愚妻という釈迦の手の平に乗っているである。

5 件のコメント:

  1. 久々のコメントなので、脈絡もなくまとめてコメントさせていただきます。
    まず、息子さん凄すぎですね。自分も早く先に進みたいです。最近は周りの都合に気遣いすぎて少し疲れてきたので、自分の周りにはない刺激的な話が聞けて面白かったです。

    B先生への「おそらく無理だと思います。」という挨拶も日本人的ですね。B先生も日本的な要素から理解されるでしょうけど、生粋のアメリカ人なら、「必ず会える」ぐらいは言いそうです。

    「おそらくアカン語にない語彙を英語で語っているうち、全部英語になったのだと推測する。」という話は日本人が日本語を話すのを辞める理由になりえるかもわかりませんね。日本人は自らの不勉強で母国語を捨ててはいけないと強く感じました。

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  2. ガツガツ前に進んで、責めていく感じ大好きです。
    ぜひ、ガーナの人とお話してみたいです。

    日本人はやはり、「阿吽の呼吸・暗黙の了解」のような思想も強いので、その点では本音で話せない文化だと思います。
    「そこは言わなくても分かってよ!!!」と日本人らしく思ってしまうこともあるのですが、やはり人間言い合ってナンボ、やりあってナンボじゃないかな なんて思ってしまいました。


    先生は奥様の手の平に乗っている、とおっしゃっていますが、それでも、安心して手のひらに乗っていられる、そんな夫婦関係素敵だなぁって思いました。
    夜はよく休んでくださいね!!

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  3. こんばんは。成毛さんのブログから飛んできました。アフリカが懐かしくなったので、コメントさせていただきます。

    確かにガーナ人は議論好きな人が多いと思います。私もガーナに少しいてて、そのへんのベンチに居合わせた人と議論したりしていました。
    ただ子どもはイエスマンの子が多かったなぁ~と思います。大人の言うことにはまず反抗しない。どんな過程でそんなに自己主張ができるようになるんでしょうか。。。と不思議に思います。

    血糖値下がってよかったですね!お体に気をつけて下さい!

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  4. おはようございます。
    いつも勉強させていただいております。

    子供は幼い頃からアメリカ人の先生に英会話を習っています。同時にアメリカの文化も勉強しているせいか、何事にも『きっぱり』ものを言います。
    私はというと『う~ん・・・どっちでもいいよ』とよく言います~(笑)

    血糖値、良かったです。お食事気をつけて下さいね。

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  5. いっぱいコメントをいただきました。感激しております。
     哲平さんへ。B先生はまさに”日本人”です。今度9月に来るオーストラリアの先生とはかなり違います。私もストレスがたまりそうです。(笑)乞うご期待。
     yukimi君へ。安心して毎日手のひらに載っています。それでいいのだ。(笑)
     ひとみさんへ。初コメントありがとうございます。嬉しいです。子供のうちは、絶対大人に逆らいませんよね、アフリカの子は。2月17日付のブログに、ケニアでの体験を載せていますので、またよろしければご覧ください。
     クッキーさんへ。主語の後にすぐ動詞が来るという構造が、そうさせますよね。日本文化と異文化理解、その止揚はかなり難しいですよね。ちなみにU校のB先生の子供7歳は、完全に英語と日本語のバイリンガルです。初めてあった時びっくりしました。英語の時はアメリカンボーイですが、日本語の時は日本の坊っちゃんでした。(笑)

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