2010年1月15日金曜日

仮想世界ゲームⅢ


 今日は、センター試験前日です。倫理は明日の第1時限目。我が教え子たちの健闘を祈りたいと思います。さて、今日の6限目の仮想世界ゲーム『ふりかえり』の時間。
 アンケート形式で、各地域における集団の帰属意識、基本的行動パターン、現在の関心事などを問いました。広瀬教授の研究論文では、先進地域(N/W)は、比較的帰属意識が低く、開発途上地域(E/S)では高くなるとの報告がなされています。放課後すぐに、スタッフの生徒(大学で心理学専攻が決定している2名で、ゲームや進行係の任には参加せず、ひたすら各チームの動きを観察してくれています。)が集計してくれた報告書では、やはりその通りになっていました。詳細はいずれ分析したいと思います。一方、人気アンケートをとりました。これは第3・第6セクションで行うべきもので、最も好意をもった人物、最も貢献した人物を挙げるものです。面白いことに、第3セクションをインフルエンザで欠席したN地域の企業主がトップでした。昨日は彼がいなかった故に大混乱しました。その存在感の大きさが印象的だったようです。残りの時間は、センター試験の心構えとか、「朝食にバナナを食べや。」とか最後のアドバイスをしたうえで、フリータイムとしました。
 昨日に続き、EとNの政党主が片隅で真剣に論議しています。新法案を提案したいとか。前回、環境問題が40%の確率で起こりかけました。全世界で350simという大金を集めなければならない事態となりました。一方、S地域を中心にテロを起こす動きがあり、先進地域は戦々恐々としています。現金を最も多く持つメンバーが標的になります。そこで、環境問題への対応と、現金の安全なプール先としての「銀行」を設立したいとのこと。「銀行」ならば、資金を集め利息を得るために、何らかの利益を上げなければなりません。私は「基金」とするほうがいいと指導しました。この仮想世界では、環境問題の悪化に対し、環境団体が寄付を集め、沈静化する動きをします。しかし、その寄付はセクションを超えてプールすることはできないルールになっています。これを改訂したいとのことでした。この仮想世界の「神」として、彼らに祝福を与え、次回投票することにしました。それが、E党・N党共同法案「E地域環境団体は環境対策基金を設立する」法案です。前回のE党の「環境問題は先進国が全責任を負え」法案と、N地域のテロへの恐怖がaufhebenされた法案だといえます。この基金に集められた資金は、環境問題が起これば使用されますが、起こらなければ返金されます。W地域も、テロへの恐怖から賛成する可能性も高く、2/3の賛意が得られる可能性があります。S地域は、この法案の底意を理解し反対するのでしょうか?楽しみです。

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