2024年9月5日木曜日

共通テストの地理問題 考

少しわけあって、共通テストの地理の問題(最新でも旧課程なので地理B)を見てみた。相変わらず、じっくりと資料やグラフ、地図などを見て、的確に答えなければならない。昔の知識で解答できる瞬殺問題などほとんど見られない。ますます生徒の負担は増加しているように思う。(画像は拡大可能)

上記の問題などは面白い問題だと思う。このグラフを見て、ドイツの製造業はどれかを解答する問題。実はそんなに難しくはない。ベトナムは製造業が急激に伸びているとはいえ、そんなに人口一人当たりの付加価値額は多くないので、①。そもそも製造業の割合が高くさらに伸びている中国が②、唯一下がっているのがイギリスで④。これは、金融業が主力となっているからである。製造業の割合が微減している③がドイツになる。こういう各国の微妙な状況を把握していないと”当てもん”にってしまう。
この問題は、アメリカの4都市(シアトル・ミネアポリス・ロス・マイアミ)の家庭で使用されている言語の割合(=民族構成比)を示しているグラフから、シアトルのグラフを答える問題。まず、スペイン語に注目である。マイアミは、キューバ系移民が多いし、ロスはメキシコ系が多い。これにアジア・太平洋系を加味すると、④がマイアミ、③がロスとなる。さて、シアトルとミネアポリスとの判断材料だが、ここでもアジア・太平洋系が多い②が、西海岸のシアトル。ミネソタ州という五大湖周辺の内陸に位置するミネアポリスとの差はここにある。本編では、全米地図に各都市の位置が示してあるので、比較的容易だと思われる。

この2問題などは、准・瞬殺問題だと思う。とはいえ、かなりじっくり検討しなければならない問題が目白押しであった。…やれやれである。

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