2023年4月24日月曜日

佐藤優 「大日本史」Ⅺ

https://jp.rbth.com/arts/82318-roshia-ha-isuramukyou-koku-ka
山内昌之・佐藤優「大日本史」のエピローグを記しておきたい。佐藤優のあとがきに、第一バイオリンは山内氏、第2バイオリンが佐藤氏であったと述べている。膨大な知識を有する知識人である山内氏を、通常のの外交官とは異なるインテリジェンス業務をしていた佐藤氏が、表に出てこない政治の舞台裏の「文法」でもって共鳴していったというわけだ。外交交渉は最初から答えが決まっている。それを同じく結論が決まっている組織神学のアプローチで読み解いてきたとも。

山内氏との出会いは、民族問題を外務省に委託研究され、モスクワに来訪した時以来。民族問題への知的関心を呼び起こされたことと共にその人柄に大きな影響を受けた。山内氏はまさに高度な学識と行動が乖離しないインテリゲンチャであると。その後佐藤氏が国策捜査で、起訴され、テレアビブ大学主催国際学会「東と西の間のロシア」に7人の民間学者、6人の外務省メンバーを派遣した際の背任を問われたが、このときの民間学者の1人が山内氏であったそうである。他の学者は特捜検察に全面的に迎合したが、山内氏は検察との軋轢を恐れずフェアに対処してくれた、まさにインテリゲンチャであったという。…最後の最後に爽やかな気分で、この新書を閉じることが出来たのだった。

ところで、両氏が出会ったモスクワで、23日、何万人ものイスラム教徒が「神は偉大なり」と叫びながら中央モスク(画像参照)の周囲を行進しているらしい。単に今年のラマダン終了の喜びならいいのだが、発砲音も聞こえるとか…。

https://www.youtube.com/watch?v=xb62oNZMvjQ&t=7s&ab_channel=%E7%9F%B3%E5%B7%9D%E9%9B%85%E4%B8%80%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E5%A4%A7%E5%AD%A6

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