2023年2月9日木曜日

THE ALFEEのこと Ⅴ

コツコツとTHE ALFEEの曲をYou Tubeで視聴している。LIVE映像が多いので面白い。高見沢のギターや3人の服装の変化が興味深いし、舞台装置や照明・効果などの変化を楽しめる。THE ALFEEにハマった人をアル中(=アルフィー中毒)と呼ぶらしい。(笑)コンサートに1回でも足を運んだら、絶対アル中になるだろうと容易に推測できる。桜井が道化役となるMCやコントのYou Tubeもあるので知ったが、音楽性とともにその楽しさは倍増されるだろうし、ファンをすごく大事にしているのが伝わってくる。

阪神大震災の時、高見沢は何かできることはないかと考えた末、ファンクラブの名簿を元に、最初のヒット曲「メリアーン」のB面の「ラディカル・ティーンエイジャー」から『涙をふいて立ち上がるのさ 時代をつくれ』という歌詞を手書きして、莫大な数のはがきを送ったそうだ。坂崎、櫻井も手伝い、3人でサインをして送ったという。東北の大震災の時にも、ラジオ番組で激励するとともに、被災した方々への激励の曲「生きよう」を作って、その年のコンサートでは必ず最後に演奏したらしい。もちろん、他地域のツアーでのグッズ販売の売上の一部を中心に赤十字を通じて被災者に贈ったという。
…阪神大震災を間近で体験し、東北大震災の時も直後に秋田に行ったりして肌身で感じてきた私としては、はがきの話も「生きよう」という曲も胸に染み入る。高見沢は、容姿を見れば日本一派手なおっさんであるが、中身はやはり昭和の「漢」なのだと思う。

高見沢といえば、宙吊りになって歌う画像も見た。元気だ。びっくりした。最近のLIVEでは、桜井のあごひげが白くなっているのが顕著だし、坂崎の首も加齢によってだいぶ細くなった気がする。そういう年齢を重ねたが故の良い曲も見つけた。
坂崎が優しい声で歌う、「My Life Goes On」(下記画像参照)がなんといってもいい。「SWINGING GENERATION」もいいし、「Promised love」もこのカテゴリーかな。坂崎の声がこういう曲に実に合う。
桜井の歌う「The 2nd Life-第二の選択-」も実にいい。桜井は人生の応援歌担当のような気がするが、この曲では、高齢者への応援歌を歌っている。同年代の私には、実に染み入る曲ばかりだ。長くなるので断念したが、それぞれの歌詞を書き出したいくらいである。
https://www.youtube.com/watch?v=Wg1Q_sRb5OY&ab_channel=Orb1999
膨大なTHE ALFEEの曲の中で、まだまだ名曲があるのだろうが、第5回めのエントリーでは、あと3曲だけ印象に残ったものを紹介したい。まずは、「ARCADIA」。凄いプログレの曲で、同名のアルバムは、旧約聖書をモチーフにしているらしい。前回のエントリーで最後に彼らの明治学院大学=長老派的なる一面を指摘したけれど、間違いはなかったようだ。さらに、まだ売れていなかった頃の「無言劇」。たった4回で終了してしまったTVドラマの主題歌らしい。(ほんとツイてない。)この曲の詩も凄い。隠れた名曲だと言われているのだが、私も全く同感。そして、最高の「鬱」曲と評されている「メモアール」。これも2枚目のアルバムだというから、まだ売れなくて苦しんでいた頃の作品。とにかく聴いてみて驚いた。離婚がテーマなのだが、リアルなストーリー性のある歌詞で、3人で歌い綴っていく。ここでも最後に”小さな子供の命を壊した「罪」”という言葉が出てくる。

…私の周囲でも、離婚した友人が何人かいる。彼らの顔が浮かんだ。こういう風に離婚という選択がなされていくのかもしれないな、と感じた。私は多くの母子家庭・父子家庭の生徒を見てきた。エディプスの三角形という観点から、成人していない子供がいる場合は離婚という選択こそ罪だと今も思っている。当然ながら、それぞれの事情があるだろうから、一概には言えないと思うが…。そんな奇妙な実感を持たせるほどの衝撃を受けた「メモアール」なのであった。

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