2022年7月19日火曜日

自民党改憲草案の考察2

自民党の改憲草案で、次に注目したいのが第98条「緊急事態の宣言」第99条「緊急事態宣誓の効果」である。今回の参議院選挙で改憲の発議の可能性が高まったが、第9条より理解が得やすそうなのが、この項目で、完全に新設である。多くの国が緊急事態を想定して憲法に記してあるのだが、日本には悪しき前例が合って、GHQの草案ではあえて抜いたようだ。ちなみに、上記画像は北海道新聞での賛否。必要が42%、必要ないが13%、どちらともいえないが42%と微妙だ。今回は、画像で草案を提示したい。(拡大可能)

緊急事態宣言の草案は国会の議決に重きをおいていることが明白である。ただ、関連する法の内容が問題であるような気がする。もちろん戒厳令の如きものではないだろうが…。

さて、問題となるのは、3の第14条(法の下の平等)・第18条(奴隷的拘束及び苦役からの自由)・第19条(思想および精神の自由)・第21条(集会・結社・表現の自由、通信の秘密)その他の基本的人権を最大限尊重するという項目である。おそらく、ここが最大の論議になるだろうと思われる。

…阪神淡路大震災の時も東北大震災の時も、日本の民度の高さが世界に喧伝された。法的な整備がなくとも日本は大丈夫だと思う。今回のコロナ禍でも、みんな真面目にマスクを付けている。有事の際は前例はないが、地下鉄サリン事件のような内乱罪に近い状況もあった。できれば基本的人権が、国家権力の知としての公共の福祉という記号に侵されることがないのがベストだが、さてさて…。

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