2014年11月20日木曜日

Democrazy Simulation’14


内戦になってしまった6組
戦闘力に応じたじゃんけんで勝敗を決める
政治経済で、今年もデモクレイジー・シミュレーションをやってみた。今年の政治経済は選択者の数関係で、3クラスで全体の人数が異なるが、およそ4チームに分けた。それも生徒の代表に決めてもらった。農耕民A、農耕民B、遊牧民C、遊牧民Dで、およそAはBよりも数が多く全体の2/3ほど。遊牧民は同数で少なめに設定した。

今回のポイントは、戦闘力と言う概念を挿入したことである。戦闘力は、ドラゴンボールでべジータがつけていたスカウターで判別する、例の数値である。遊牧民は全員が戦闘力3とした。農耕民は全員1である。つまり、10人の農耕民のチームは、4人の遊牧民のチームと、銃器などの火力を持たない場合闘うと、10対4×3で負けてしまうという概念である。

こういう状況を作った上で、突然独立を迎えたアフリカの国で、大統領選挙を行うように指示した。投票はチームの人数で争われる。戦闘力は関係がない。あまり状況がわかっていない生徒は、とりあえず、チームごとに候補を立てる。当然農耕民Aが勝利する。あまりたくさん政府のポストをつくっても意味がないので、大統領に、財務大臣(金を握る)と、軍・警察長官を選ぶように指示し、札を7枚ほど渡した。最初の予算である。

この時点で、黒板に、各チームの人数、戦闘力を整理して書き出す。そして、こう宣言した。「私は武器商人だ。カラシニコフ銃1丁は1マネー。戦闘力は+3な。」「?」みんな唐突な展開に驚く。「機関銃つきの戦闘用ジープもあるぞぉ。5マネーで戦闘力は+15.」

この辺で、戦闘力の概念に気づく生徒が出てくる。多くは成績の良い者を集めるように指示した農耕民Aチームだ。「もし、遊牧民が攻めてきたら…。何もないとやられる。」遊牧民も「おーい、組まへんかぁ?」遊牧民には元気な男子生徒を集めてもらっていたのだ。結局、農耕民Aは政府のポストを独占し、銃やジープを手に入れることになる。

「では、大統領選をもう一度やろう。」「大統領を取ったら、予算が手に入るんですかぁ?」「あたりまえや。」と私。10分後に選挙をする。急に教室がざわざわする。各チームのメンバーが折衝に動く。多数派工作。おどし。買収。なかなか生活力がある。

もともと、このシミュレーション、ストーリーはない。ここからは、3クラスで動きが異なった。遊牧民同士で組むクラスや、遊牧民が農耕民Bと組むクラス、そして農耕民Aが遊牧民を買収するクラスなど、いろいろだ。

1時間目の最終間際、農耕民Bや遊牧民の地域で、いきなり石油が開発される。私は隠し持った札束を放り投げ、「石油が出た。」各クラスとも、大騒ぎになる。「それはウチのものだ。」と主張する農耕民Aチームもいれば、唖然としてしまうチームもある。そこから、デモクレイジーの本番だ。

ちょっと過激なシミュレーションだが、この後レンティア国家と紛争の罠について講義する。おそらくこれまで以上に理解が進むはずだ。

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