2014年8月16日土曜日

サンディエゴのブルース爺

サンディエゴのハードロックカフェ
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+San+Diego%C2%B4s+Gaslamp+Quarter-ch_ub-id_1148658889.html
鍼治療の帰り、ラジオからジェイソン・ムラースというアメリカの歌手の歌声が流れていた。初めてだが、なかなかいい。DJの解説によると、この歌手はサンディエゴで頑張って世に出たのだという。そうか。サンディエゴか。私は、ニューヨークもボストンも、シカゴも大好きだが、サンディエゴという街も大好きだ。サンディエゴはカリフォルニア州の南端にある軍港の街。と、同時に観光の街でもある。なにより、治安がいいし、街の人々が親切で実に雰囲気がいい街である。

市内にはオールドタウンという歴史的景観を残したところもある。おそらくジェイソン・ムラースは、この辺の店で歌っていたのではないかと思う。ところで、このオールドタウンで夕刻ぶらぶらしていたら、黒人のじいさんがある店のベンチの一角に座ったままブルース・ハーモニカを吹きだした。それが凄くいいのだ。身なりは貧しそうだが、タダ者ではない。うっとりと聞き惚れていたのだった。演奏が終わったら、$1札を渡そうと思っていた。

すると、演奏が突如止まってしまった。パトカーがやってきて、「じいさん、またかよ。ここでは演奏したらダメだって、言ってるじゃないか。」と、やさしく拘束されパトカーに押し込まれて行ってしまったのだ。あーあ。最後まで聞きたかったし、$1札を渡してあげたかったのになあ、と私などは思ったのだ。

ブルースといえば、有名な街がアメリカにはたくさんある。カリフォルニアのイメージとは、あまりそぐわない。しかし、貧しそうなあのじいさんでさえ、聞き惚れるようなレベル。アメリカの音楽の底の深さを感じた次第。

サンディエゴから出てきた歌手。そんなに多くはないのだと思うが、決して不思議な話ではない。そんなことを考えていたのだった。

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