2012年11月25日日曜日

パパ・ケネディのスタンス

ジョセフ・パトリック・”ジョー”・ケネディ・シニア。要するにケネディ大統領のパパである。第二次世界大戦緒戦、英仏軍がドイツに破れ、ダンケルクの撤退から”バトル・ブリテン”(ドイツ空軍の爆撃を受けながら防空戦を展開していた頃)中の駐英アメリカ大使である。

このババ・ケネディは資産家で、フランクリン・ルーズベルトの古くからの知り合いでもあった。当然自らの将来をかけて大統領選挙を応援し、猟官するわけだ。で、在英の大使にまでなるわけだ。

大森実の『人物現代史』の中で、アイルランド移民としての意地でチャーチル英首相に強くあたる場面が出てくる。こういう民族的な恨みを個人的にはらすというのは、歴史的な面白さであると私は思う。世界史Bの先週の授業で、生徒に清教徒革命やクロムウェル、じゃがいも飢饉の話などを思い出させて、第二次世界大戦の話をしていたのだった。

ところで、パパ・ケネディは、失言で大使の座を棒に振ったことになっている。多分に反ユダヤで、親ナチ的な政治姿勢もその背景にあるらしい。「民主主義はイギリスで死んだ。アメリカにはまだあるかもしれない。」という談話であるという。うーん。「じゃんけんで決めてもいい。」よりはマシだし、失言への批判に「言葉のセンスがない。」などと、さすがパパ・ケネディは居直ったりはしていない。

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