2012年9月20日木曜日

海賊船をつくる Ⅲ

昨日今日と我がクラスでは、海賊船をつくる作業で大わらわである。体育祭の準備・本番の後19:30まで作業がゆるされている。制限時間以内に完成させなければならない。プラモデルのように部品をあらかじめ用意して組み立てるのだが、これがなかなか進まない。(笑)

今朝の状況
クラスのほとんど全員が入れ替わり立ち替わり手伝ってくれる。ありがたいことだ。昨日は2度叱った。シメのSHRの際、注目してみんなが連絡を聞いている時、ある女生徒が「黒ひげ危機一髪」の頭の部分を剣で叩いて遊びながら聞いていた。私は好々爺(?)だが、こういう行為を見逃さない。これらひとつひとつに作った生徒の思いが込められている。そういう「人情の機微」がわからないのは、苦労していないからである。人の苦労がわかる人間であってほしい。みんなシーンとして聞いていた。ささったようである。放課後、工程から考えて、海賊船の先端部分の骨組みを早く完成させなければならないので、何度も催促していたのに、中心者の男子生徒が遊んでばかりで進まない。仏の顔も三度まで。呼びつけて、「逃げるな。私の期待を裏切るな。今逃げると、この三年間しんどいとから逃げるようになる。」と厳しく叱った。その場にいた生徒たちは凍りついた。だが、彼はその後皆に支えられ頑張ってくれたし、今朝は誰よりも早く来て、先端部分の骨組みづくりに取り組んでくれていた。私はこういうことに弱い。つい涙ぐんでしまう。教師冥利につきるのである。

今日の17時ごろの状況
私が何を考えているのか、読もうとする生徒が生まれてきた。私の指示を受ける前に先取りしようと考えてくれる。今日の体育祭では自分たちの椅子を教室から持ち出してグランドで使い、終了後特別教室棟に移動させなばならない。リーダーたちを呼んで、その対応を考えさせた。今がそういう訓練をするチャンスだ。体育祭終了後、彼らの結論は大正解だった。バケツに水を入れ雑巾で椅子の足を拭いてから持って上がることだった。それをすでに女子のクラス代表が、準備し対応してくれたのだった。嬉しいなあ。本当に嬉しい。こういう思考から、人を引っ張る思考回路が生まれる。今回の文化祭で、なによりこういう思考回路を学んで欲しいと思う。自主的に生徒にやらせることは重要だ。だが、こういうリーダーシップのヒントを与えることもイベントの大切な要素だと思う。

今日もみんな体育祭の疲れ(応援合戦は3位だったが、棒引き1位以外は惨敗で結局体育祭の競技成績は8団中最下位だった。)を引きづりながら頑張ってくれた。だが、昨日の遅れは取り戻せなかった。明日、朝早めに登校することになった。もちろん自由意思である。なにがなんでも完成させる。私は宣言した。「ハイ。」という返事が疲れきったた身体に心地よかったのだった。

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