2023年7月31日月曜日

哲学マップを読む。3

https://colorfl.net/
descartes-matome/
「哲学マップ」における哲学的思考図式Ⅰは、、プラトンであったが、新プラトン主義と相まって、神の概念と深く結びついている。西洋哲学の根っこにあるヘレニズムとヘブライズムの真価は、この普遍的な存在であるといえる。もちろん、ギリシアのロゴスもだが…。

さて、哲学的思考図式Ⅱはデカルトである。「主観」と「客観」の図式である。方法的懐疑による第1証明著者は、第2証明の神の存在証明については、はっきりとうさんくさいと書いている。ただ、第1証明後の世界では、主観が基底として存在する図式になっているがゆえに、神の存在が証明できたのだというわけだ。

ホッブズは、力学主義の立場から、スピノザは神を唯一の実体とする汎神論の立場から、パスカルは、デカルトの幾何学的精神を批判した。ライプニッツの力学主義と微積分の発見を元にモナドというダイナミックな世界観を示して批判した。彼らは、神を中心的位置においてデカルト批判をしている。しかし、ロックやバークリー、ヒュームと行ったイギリス経験論は、認識論的問題設定(自分が知覚したり、考えたりしてるとおりに諸物が存在しているとどうして言えるのか?)でデカルト批判を行っている。

この辺の議論は、実に面白いのだが、高校の倫理のキャパを超えているといっていい。それなりに私も理解はさせているつもりだが、限界はある。あまり詳しくやると生徒がみんな倫理を嫌いになってしまう。(笑)このへんの落とし所をどうするかが、がプロの倫理教師の力量であるといえる。(笑)

0 件のコメント:

コメントを投稿