2013年1月6日日曜日

『八重の桜』第1回を見た。

同志社大学の創立者・新島襄の妻、八重さんの大河ドラマがいよいよ始まった。幕末ものは『龍馬伝』以来になるが、第1回を見て、これから1年間続けて見ることにした。こういうドラマは、最初のつかみが大切である。

そのつかみとして「ならぬことはならぬ」という会津のモットーを出してきた。このコトバ、まるで、米国のニューハンプシャー州のモットー「自由に生きよ、しからずんば死を」と同様、その土地に住む人々の生きざまを象徴するものである。このドラマが南北戦争から始まったことはそういう意味合いもあるのではないかと思わせる。

この、伊達を始めとした東北諸藩に打ちこまれた江戸幕府の楔のような譜代大名である会津藩は、代々「松平」を名乗る。結局幕府に殉じることになる容保は、そもそも養子で、私の感覚でも、かなり良いヒトだった故に、その背負う十字架は重かったはずだ。

第1回目、そういう、会津人としての主人公のバックボーンをうまく描いていたと思うのだ。関西人のおっちゃんには、かわいい子役の会津弁は何を言っているのかよくわからなかったが、それがまた良かった。

もうひとつ、この主人公の所属する「家」は鉄砲や砲術に関わる家であり、それは幕末の動乱の中、日本の最先端・佐久間象山と結びつく。(早くも勝海舟も吉田松陰もからんできた。勝海舟は象山の門弟でありの義理の兄であるし、吉田松陰は象山の元から黒船に乗り込むことになる。)この辺は演劇的にうまく料理するのだろう。

ちなみに江戸城での開国決定シーンも、非常に演劇的な料理がされていた。水戸の斉昭の扇子の音が印象的だ。なかなか見事な演出だと思う。

幕末当時、最も封建的である会津。一方で最も先端的であった砲術の家。この背反するバックボーンをもつ主人公の少女期をうまく描いた第1回だったと言えるだろう。

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